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「アイドルかファンか」ではなく (アイカツ!第五十六話考察)

2013.11.11 16:03|アイカツ!
FOURTH PARTYFOURTH PARTY
(2013/06/26)
STAR☆ANIS、わか・ふうり・すなお・れみ・もえ from STAR☆ANIS 他

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第56話「恋のトップシークレット」が放送されました。
アイドルが不可避に向き合わなければならない、
「スキャンダル」が話の種になったのは、第20話以来でしょうか。
今回はそれに絡めて、プロデューサーとアイドルを兼業するきいの決意と、
アイドルは「秘密」とどう向き合うべきかということの二つが描かれました。
この二つのテーマのそれぞれについて、振り返りながら考えていきます。



○『アイカツ!』第五十六話:「アイドルかファンか」ではなく


(1)「二兎を追う」というきいの答え

まず、プロデューサーとアイドルを兼業することになったきいが、
どのような意志で二つをこなしていくかということが劇中では示されました。
きい自身のアイドルの仕事と、セイラのプロデュース。
後者をより重視しているように見えるきいの態度を、セイラは問題視します。

「今はきいもアイドルだ。大事なファッションショーの前だし、
 自分のことだけ考えろ。きいの邪魔はしたくないんだ」 (56話)


確かに56話で、きいはセイラのプロデュースの方に力を入れているように見えます。
実際に、仕事前であるにもかかわらず、きいはセイラのスキャンダル対策に奔走するのです。
そこでは、きいもアイドルであるのにもかかわらず、
きいの秘密が狙われるとは考えられていません。

きいはあくまでセイラが危ないと考え、自分についてはノーマークになっています。
これは、それぞれの秘密が狙われていると考えたいちごたちとは対照的です。

このことは、いちごたちに対するきいの態度を見ても分かります。

「ドリアカには、きいちゃん専用のラボがあって、
 きいちゃんは自分の部屋には帰らないで、ほとんどそのラボで過ごしたり、
 友達みたいにパソコンに話しかけるんだよね」
「どうしてそれを?」
「それは、この前ドリアカに潜入して」
「あおいはアイドル博士だから!」
ま、知られちゃっても、オケオケオッケー☆」(中略)

「ところで、セイラちゃんのスキャンダルって、何?」
「気になる!」
「おい、それじゃMr.エスと一緒だろ。とは言いつつ、気になるな」
そんなこと、ライバルのスターライト学園のアイドルに言えるわけないでしょ。
 ロックなセイラが、まさかラブラブだったなんて」 (56話)


ここできいは、自分の秘密については大して気にしていない一方、
セイラの秘密に関してはいちごたちにさえ絶対厳守の構えで臨んでいます。
自分の秘密に関しては緩く振る舞い、セイラの秘密に関しては守ろうと奮闘する。
こういった点を鑑みると、確かにきいにアイドルとしての自覚があるのか、
アイドルの仕事よりもプロデュースが先にあるのではないかと勘繰ることができます。
提示されているのは、アイドルとプロデューサーを兼業するきいが、
本当に両方の仕事に取り組むことができるのかという問題です。

両方に取り組む中で、どちらかが疎かにされてしまうのではないか。
上述のように、プロデュースの方に寄っているように見えるきいの姿と、
それを問題視するセイラによって、これが浮き彫りにされています。

これに対して、56話はきちんときいに答えを提示させます。

「なんでそんなこと言うの!? きいはアイドルになったけど、
 セイラのプロデューサーだって、ちゃんとやるんだから!
 二足のわらじ履いて、二羽のうさぎさん追っかけるんだから!
「きい……ごめん」
「うんうん」 (56話)


二足のわらじを履いて、二兎を追う。
それが、アイドルとプロデューサーを兼任することになった、きいのシンプルな答えです。
それは、いちごがお弁当屋を捨ててアイドルになるのではなく、
いわばスイッチヒッターが左から右へ移るのに似た気軽さで、
おしゃもじをマイクに「持ち替えた」ことにも似ています。
彼女もまた、休日など、状況に応じてお弁当屋の娘に変わるのです。
「どちらか」ではなく、「どちらも」選び取って、全力で頑張ればいい。
非常に『アイカツ!』らしい、明快な答えであったと思います。


(2)「アイドルかファンか」ではなく

次に、スキャンダルを材料にして、アイドルが「秘密」とどう向き合うかが示されました。
ファンと向き合うに当たって、秘密にしたり、否定したりすべきとされる種々の事柄。
これに関して『アイカツ!』は、隠しごとをほどほどにオープンにしていくことを推奨します。

「そうなんだ、セイラちゃん、猫が好きなんだ」
「うん」
「しまった!」
「しかも会話できるなんて!」
「猫と話せるアイドル、新しいな」
「本当に話せているわけじゃないけど、
 何となく気持ちが通じるような気がするんだ。
 あたしは別に隠そうなんて思ってない。みんなに知られても全然かまわない
「セイラちゃんが猫が好きじゃダメなの?」
「だって、クールでロックなセイラが、
 にゃんこと、みゃみゃん、みゃみゃみゃみゃんって話してたら、
 可愛くなっちゃうでしょ。イメージ崩れちゃうよ」
「そうかな? みんなセイラちゃんのこともっと好きになると思うけど」
「うん! ファンはアイドルの色々な顔を知りたいものだから」 (56話)


セイラが猫語で猫とコミュニケーションを取れるということは、
イメージ戦略を考えれば、当然秘密にしておくべき事実です。
ファンの抱くアイドルへのイメージを守るために、
猫と仲良くするセイラの可愛い一面は否定され得るのです。

しかし最終的に、セイラときいはその道を進まずに、
情報をファンに公開して、逆にギャップを武器にしていくことにします。
ファンも実は、その方が喜んでくれる。
ファンのためにアイドルの本当の姿を秘密にしたり、否定したりするのではなく、
その本当の姿も分かってもらおうというのがセイラたちの答えでした。

これは、アイドルとファンの関係を考えたときに、
最も緊張をもって語られる、「アイドルの恋愛」に関しても同様です。
現に織姫は、いちごたちに恋愛をしないように指示しません。

「ちょうどいい機会だから、話しておきましょう。
 私の考える、アイドルと恋愛について」
「はい」
「アイドルも恋愛することはあると思う、それはいけないことではないわ。
 でも、ずっと応援してくれていたファンの中には、がっかりする人がいるのも事実よ。
 だから、恋をするなら中途半端な恋はしないこと。
 でも、スターライト学園には、恋愛をしたアイドルへの罰則はないわ。
 もしあなたたちが恋をしたときには、私に隠さないで欲しいの。
 真剣な恋、誠実な恋、太陽のようにまわりを明るくする恋。
 そして、何よりも大切なのは、本人が幸せであること……。
 アイドルが幸せそうだったら、きっと応援してくれるファンもいる。もちろん私も応援するわ」
「応援……うん!」
「あおいや蘭や、そして学園長やお父さんやママやらいちに応援してもらえたら嬉しい!」
家族や友達や先生、そしてファンのみんなに応援してもらえるような
そういう恋ってことですよね
「ええ、そうよ。三人ともいつかするなら素敵な恋をなさい」
「はい!」 (56話)


織姫はファンに配慮して、アイドルの恋愛を禁止することはしません。
ファンのために自分の気持ちを秘密にしたり、否定したりすることを、
アイドルの責務として生徒に要求するようなことはしないのです。
かといって、ファンの気持ちを完全に無視しているわけでもありません。
彼女は、ファンにも応援してもらえるような「素敵な恋」をするよう諭します。
それは、アイドルの気持ちもファンの気持ちも考えたからこそ至れる答えだと思います。

ここから分かるのは、「アイドルの恋愛」という緊張をはらむ問題に関して、
『アイカツ!』が「アイドルかファンか」という二択で事を済ませていないということです。
そのうちのファンを取って、ファンのためにアイドルが自分の気持ちを秘密にしたり、
否定したりすることが、アイドルが取るべき道として提示されてはいません。
そうではなくて、二つのちょうど間を取っていきます。


恋愛をするなら、ファンにも応援してもらえるような「素敵な恋」をしなさい。


この結論には、「アイドルの気持ちもファンの気持ちもどちらも大事」であるから、
両方に配慮して、二つを上手く調整していこうとする意志を見出すことができます。

けだし、「アイドルかファンか」ではなく「アイドルもファンも」というのが、
『アイカツ!』のスタンスとしてここでは提示されています。


テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

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