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忍の「アリスはアリスです」が持つ意味 (きんいろモザイク:第十一話感想) 

2013.09.16 15:04|きんいろモザイク
TVアニメーション きんいろモザイク サウンドブック はじめまして よろしくね。TVアニメーション きんいろモザイク サウンドブック はじめまして よろしくね。
(2013/08/21)
川田瑠夏、Rhodanthe* 他

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最近、上に表示した『きんいろモザイク』のサウンドブックを結構聞いています。
個人的にはキャラソンが、一人ではなく二人で歌う形式になっているため、
曲の最中に入る、二人のテンポの良い掛け合いが軽快で好きです。
CMでも流れている、『きんいろ+ぎんいろモクセイ』は特に楽しいと思います。

さて、第十一話「どんなにきみがすきだかあててごらん」が放送されました。
いよいよ残すところあと一話になってしまいましたが、最後まで楽しもうと思います。
原作も四巻がもうすぐ発売されるので、まだまだ楽しみはたくさんあります。

今回は本題に入る前に、前回の記事に関連して、ある場面を引用してみようと思います。
クリスマスプレゼントを忍とアリスの二人で交換するところです。

「念願のプレゼントタイムです!」
「わー かわいい!」
「! …シノ これ何?」
「イギリスで拾った石です 私の一番の宝物です」
――どうしよういらない でも… シノからのプレゼントだし
「あ ありがと…」
「アリス~昨日の写真いる? 忍のコスプレ写真」
「いる~! わ~イサミ! ありがとう~!!」
「あれ?」 (11話、2巻118ページ)


ここで忍は自分の大切だと思うイギリスの石をあげてしまったため、
アリスにあまり喜んでもらうことができませんでした。
これは第四話の以下の場面と対になっていると取れます。

「実はね 昨日シノにプレゼントを買ってきたの」
「誕生日プレゼントデス!」
「えー! そんな! ありがとうございます」
「私は扇子だよ」
「わー素敵!」
「私は外国の切手デス」
「わー! カレン! どうして欲しいものが分かったんですか?」 (4話、2巻81ページ)


アリスはここで扇子を送り、忍に喜んでもらえてはいるものの、
カレンの外国の切手と比べると、喜び様に明らかな差があります。
そして、「シノはカレンの方が好きなの?」と涙目で尋ねることになるのです。
ここでアリスは忍と同様に、自分の好きなものを送って失敗してしまっています。
二人は本当に似た者同士で、相互に同じことを行っていると言えます。

忍とアリスの「双方向の関係」がここにも見出せるのではないでしょうか。



○一年生最後の物語:「アリスはアリスです」という回答の持つ意味


第十一話では、最後に卒業式の情景が描かれ、
五人がいよいよ二年生になるということが示されました。

「もうすぐみんな お姉さんになりますね」
「え?」
「だって 春になったら二年生ですよ」
「そっか 進級だ」 (11話、3巻48ページ)


最終話でこの場面を持ってきて締めてもよかったと思うのですが、
アニメは第十一話で敢えて五人の一年生時代を終えたわけです。
個人的にはこの後、最終話でどのように締めるのか、俄然楽しみになりました。

今回は、この場面の挿入により結果的に「一年生最後の話」になった、
初夢の話(3巻17ページ~)に注目してみたいと思います。
原作で言えば、これは一年生最後の話ではありません。
この後にアニメでもやった、かくれんぼの話(9話)と忍と陽子の話(5話)があります。
本来であれば陽子が昔は忍の姉のような存在だったという話から、
上述の「もうすぐみんな お姉さんになりますね」に繋がるわけです。
その順番を微妙に崩した結果、最後になった初夢の話を考えてみようと思います。

けだし初夢の話は、作品の描く関係に対する重要な疑問に答えています。
すなわち、「忍はアリスのことが好きなのか」という疑問です。
もしかしたら考えるまでもないと思うかも知れませんが、
これは作品が当然直面する問題であったと思います。
以下、これまでの話を見ながら詳らかに説明していきます。

まず、忍はアリスと出会う前から、イギリスを初めとした外国に興味がありました。
だからこそホームステイに行ったということは、一話で詳しく描かれた通りです。
ゆえに次のように考えることができてしまいます。
すなわち、忍は外国が好きな延長で、アリスのことが好きなのではないか。
アリスの外国人らしいところを、忍は好んでいるのではないか。

アリスもホームステイの時点で花札を知っていたため、元々日本に関心はあったと考えられます。
しかし彼女の場合、忍と出会ってから日本語を勉強し、留学してきたという事実のために、
日本が好きな延長で、忍が好きなのではないかという疑問は持ちにくいと言えます。
それに対して忍の場合、そうしたアリスと出会ってからの変化があまりないばかりか、
カレン(3話)や金髪の双子少女(10話)にも好意を向けています。

そのため外国を感じさせるから、アリスが好きなのではないかと考えられてしまうのです。

実際に初夢の話では、この問題がアリスによって取り上げられます。
自分は日本人らしいために、忍に愛想を付かされるのではないかと不安に思い始めるのです。

「ごめんねシノ 嫌われてるって思ったのはわたしの方なんだよ」

「玄関の敷居は踏んじゃだめだよ」
「アリスは何でも知ってますねー!」
――日本に来てからいつのまにか 日本人より日本人らしくなってる自分に気付いたの

――そして事件は起こった…
「えっこのナレーション何?」

「今年もよろしくね シノ」
「はい それはそうとアリス アリスは日本に慣れ過ぎてダメです
 私は今 他のブリティッシュガールに夢中ですよ」
「初夢から縁起悪すぎだよ!!」 (11話、3巻23ページ)


その結果、アリスは全力で英語を使い出すことになります。
このアリスの不安は、先に述べた問題に結びついています。
忍はアリスの外国人らしい部分が好きなのではないか。
そういった考えがあるからこそ、日本人らしくなることが、
他のブリティッシュガールより魅力で劣る要因になり得るのです。
忍はカレンが来たときに、外国人らしい「カタコト」に惹かれているため、
アリスの心配はもっともなことであると考えられます。

この重要な問題に対する答えが、すぐ後の場面で提示されます。

「事情は分かりました アリスはすごいですよ
 私もアリスと英語で話せるように勉強頑張りますね どんなに日本人らしくなっても
 例え侍になっても アリスはアリスです」 (11話、3巻24ページ)


ここで忍は、アリスがどれだけ日本人らしくなったとしても、
それをアリスとして受け入れると表明することで、先の重大な問題に答えています。
忍はアリスが外国人らしいから好きというわけではなくて、
アリスがアリスであるから好きなわけです。

どこまで日本人らしくなっても、忍の想いは変わりません。
単なる金髪少女として好きなわけではないことが、ここに表れています。

結論として初夢の話は、不安になったアリスへの忍の言葉によって、
彼女が外国を好きな延長で、アリスのことが好きなわけではないことを示しています。
忍は確かに外国マニアで、金髪少女フリークですが、
アリスが好きな理由はそうした嗜好だけに還元できないのです。
これを示したという点で、初夢の話は『きんいろモザイク』という作品に関する、
最も重大な疑問に答える話であったと言っても過言ではないように思います。

初夢の話はその意味では、「一年生最後の話」に相応しかったのではないでしょうか。

忍のアリスへの想いを改めてきちんと描いた上で、アニメはいよいよ最終話に至るのです。


テーマ:きんいろモザイク
ジャンル:アニメ・コミック

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