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五人の時間の中の二人の時間 (きんいろモザイク:第六話感想)

2013.08.13 01:13|きんいろモザイク
TVアニメーション きんいろモザイク サウンドブック はじめまして よろしくね。TVアニメーション きんいろモザイク サウンドブック はじめまして よろしくね。
(2013/08/21)
川田瑠夏、Rhodanthe* 他

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アニメ六話「金のアリス、金のカレン」が放送されました。
山登りに夏祭りと、休み中のイベントが印象的な回であったのにもかかわらず、
敢えて間に挿入された短い部分をタイトルに持ってくる辺り興味深いですよね。
「金のオノ、銀のオノ」を基にした、二巻表紙裏の小ネタです。

「アリス! カレン! ああどうしましょう! 二人が… 二人が…!」
「あなたが落としたのは 金のアリスですか? 金のカレンですか?」
「そんな! 私には選べませんっ とても選べない…!」

――何だこれ… (6話、2巻表紙裏)


特に説明もない唐突な展開で本当に「何だこれ…」なのですが、
こうした突拍子もない、結構シュールですらあるネタは、
個人的には『きんいろモザイク』のもう一つの見所であると思うんですよね。

忍たちの暖かな関係と、柔らかい日常の裏にある、もう一つの魅力。
それが時折ぶっこまれる、こうしたネタなのではないかと思います。

kinniro11.png
 (説明も何もなく挿入される金のアリス、金のカレン:6話)

例えば他には、アニメでも使われた話だと、アリスが陽子に腕相撲を挑む話があります。
何故か熊と出会ったときに戦えるようになりたいと考えたアリスが、
その練習を兼ねて腕相撲を挑み、陽子の厚意で勝利する話です(5話、2巻67ページ)。
これにも何故アリスが急にそういうことを考えたのかという説明が全くありません。
ゆえに、その後で戦うときの構えを披露するアリスの姿は特にシュールに映ります。

こうした唐突な展開は、その唐突さゆえに、物語の中に組み込み難いものです。
四コマ漫画という媒体だからこそで映えるネタとも言えるかも知れません。
そのため、アニメは原作を基に物語を編む際に、ここを端折ることもできたと思います。
六話で言えば、山登りと夏祭りの話だけでも問題なく進めることができたはずなのです。
それなのにアニメはそこを使わないどころか、タイトルをそこから持ってきました。
この辺りに、四コマだからできるような突拍子のないネタも含めて、
『きんいろモザイク』であるというアニメの立場を見ることができる気がします。
事実、アニメはカットインを多用し、「四コマらしさ」に拘っている嫌いがあります。

そのように考えると、六話のタイトルも意味のあるものとして見えてくるように思います。



○「五人の時間の中の」二人の時間:作中で両立する二つの関係


今回は五人が夏休みを過ごす中で、他の三人にもちょっと踏み込めないような、
誰かと誰かの「二人の時間」が描かれていたことに注目してみたいと思います。
特に分かりやすかったので、後半の五人で夏祭りに行く話を見てみましょう。
この話の中では、陽子と綾、忍とアリスの「二人の時間」が存在しています。
夏祭りが一段落したところで、最後に全員で花火をする場面です。

「綾ー」
「どこ行ってたの? 花火やらないの?」
「はい」

「いつから痛かったんだ?」
「駅で待ち合わせしてるとき」
「最初かよ! 何で言わなかったんだ?」
「だって… 水差したくなかったし… うっ!」
「ほっといたから沁みるの 次からはちゃんと言うこと!」
「分かったから!」 (6話)


ここで陽子と綾は、「二人の時間」を過ごしています。
それは他の三人ですら、ちょっと入り込むのが難しい時間です。
綾の異変に気付けたのが陽子だけだったという部分に、二人の特別な関係が見出せます。
この場面のすぐ後には、忍とアリスの時間が現れています。

「しの お祭り連れて行ってくれてありがとう!」
「どうでした?」
「すっごく楽しかったよ!」
「私も今までで一番楽しかったです!」
「そうなの? いつもと違った?」
「うーん… 強いて言えば アリスと一緒だったからかも知れません
「しの…! あっ…」
「終わってしまいましたね」
「…夏終わっちゃうね」
「まだまだ花火はいっぱいありますよ」
「うん!」 (6話)


線香花火をしながらする会話は、二人だからこそできる会話です。
山登りの話では、アリスが忍を特に意識していたことが窺えますが、
ここでは忍が、特にアリスを意識していることが分かります。

これもやはり、ちょっと踏み込むのに躊躇するような二人の時間と言えます。

kinniro10.png
 (線香花火をしながら語り合う忍とアリス:6話)

重要なのは、こうした二人の時間が「五人の時間の中に」現れていることです。
「五人の時間の外に」こうした二人の時間は作られるわけではない。

例えば恋愛のように、ある二人の特別な関係がある場合、
それとその他の関係は別々に考えられる傾向にあります。
分かりやすく言えば、例えば仲のいい五人のうちの二人が付き合い出した場合、
一般的に二人の時間は「五人の時間の外に」作られることになります。
そして、五人の関係と二人の関係は別々に考えられるようになり、
大抵二人の関係、二人の時間の方が優位にあると考えられ、優先されます。
特別な関係が存在するゆえに、五人の関係の相対的な価値は下がります。

そうしたことが、『きんいろモザイク』においてはほとんど起こりません。
つまり、陽子と綾、忍とアリスは、それぞれ「二人の時間」を時に作りますが、
それは「五人の時間」と完全に区別されず、「五人の時間の中に」作られるのです。

例えばアリスは特に忍のことが大好きで、時にカレンに対抗意識を燃やしますが、
だからと言って、五人の時間よりも二人の時間を選ぶということはしません。
そもそもその二つに明確な分離がないことが、作品の特徴と言えます。
五人の関係と二人の関係が、彼女たちの中では対抗せず、両立しているのです。

「五人の時間の中に」現れる二人の時間。
それを『きんいろモザイク』の一つの特長として、考えることができるように思います。
山登りも夏祭りも、途中で誰かと誰かの二人の時間を描きながら、
最後は五人でびしょぬれになったり、打ち上げ花火で騒いだりして終わるのです。


テーマ:きんいろモザイク
ジャンル:アニメ・コミック

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きんいろモザイク 第6話「金のアリス、金のカレン」

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