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夢みるファム・ファタルのように ――夢を追いかける美月 (アイカツ!38話感想)

2013.07.06 15:03|アイカツ!
FOURTH PARTYFOURTH PARTY
(2013/06/26)
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新生トライスターが誕生したということで、今回は美月について考えていきます。
33話から始まったトライスターのメンバーを巡る一連の物語においては、
美月と一緒に活動することを目指すアイドルたちの奮闘が描かれましたが、
その裏でトライスターの人選に強い拘りを持つ美月の姿も描かれました。
この流れの中で、これまでとは異なる美月の姿が提示されていたように思います。
では、トライスター編において、美月はどのようなアイドルとして作中に現れたのでしょうか。



○明確に強調される「夢を追いかける美月」:目標からライバルへ


結論から言えば、新生トライスター結成までの一連の流れが行ったのは、
美月を「夢を追いかけるアイドル」として描くということだったと思います。
これまで美月は、アイドル界のトップに君臨する存在であるために、
いちごを初めとした、他のアイドルの夢や目標として描かれてきました。
換言すれば、「夢として追いかけられるアイドル」こそ美月だったのです。
しかし38話では、美月が明確にトライスターという夢を追いかける側に回ります。
特に学園長と美月が二人で話し込む、以下の場面にはそのことが表れています。

「らしくないわね」
「トライスターのメンバーは、紫吹ではありませんでした」
「あなたらしくないと言ったのは、人選を失敗したと思っていることよ」
「トライスターとして輝ける三人目を見つけます!」 (38話)


この後、美月は実際に三人目を探しに行って、ユリカを見つけるわけですが、
重要なのは、「美月が」トライスターという夢を追いかける形になっているということです。
これは物語における大きな反転であったと思います。
というのも、33話から始まったトライスターのオーディションでは、
「美月が」夢を追いかけるという描き方はされていませんでした。
彼女が自分で審査することに拘っていたのは確かですが、
あくまでそこで夢を追いかける主体として描かれたのは、
美月と組んでいた三人を初めとした、他のアイドルだったと言えます。

美月はそこでも追いかけられる立場だったと考えることができるでしょう。

それが上述の部分では、追いかける側として登場しています。
ここで、「他のアイドルの夢や目標」として描かれがちだった美月が、
他のアイドルと同じ、「夢を追いかけるアイドル」として描き直されているのです。
以下のメールの文面も、美月が蘭たちと同じ、夢を追うアイドルであることを強調しています。

私、決めたよ。
蘭の心にこれ以上雨が降らないように、蘭にはトライスターを外れてもらいます。
あなたには太陽のもとでかがやいてほしいから!
私の夢であなたの夢を振り回してしまって、ごめんなさい。
いつも、夜空からあなたたちのことをみまもっています。
行く道は違っても、お互い同じ空でかがやきましょう。 (37話)


メールの中で美月は、トライスターで更に上を目指すという自身の夢を、
いちごやあおいと一緒に頑張りたいという蘭の夢と並べています。
ここには明らかに、他のアイドルと同様に「夢」を抱く美月の姿を見出せます。
例えば16話のスペシャルライブや、27話のフレッシュガールズカップでは、
美月は他のアイドルとは一線を画するトップアイドルとして描かれていましたが、
ここにきて美月は他のアイドル(いちごたち)と並列の位置に来るのです。
蘭がトライスターを脱退した後、美月はソレイユの一員となった蘭に言います。

「蘭、あなたかがやいているわ。本当よ」
「ありがとうございます」
でもね、ソレイユはトライスターのライバル。お互い高め合いましょう」 (38話)


美月はここで、自分をいちごたちの「ライバル」に位置づけています。
よもや彼女たちの遥か上にいる、彼女たちの「目標」ではないのです。
このように、最終的に美月は、夢として追いかけられる「目標」ではなく、
同じく夢を追いかける「ライバル」として強調されることになります。
いちごが38話において、「太陽」という美月にもらった目標を参考にしながらも、
「いちごパフェ」という自分の目標をリーダーとして打ち立てたのは象徴的です。

結論として、トライスターの結成に際して、美月は「夢を追いかけるアイドル」として描かれ、
いちごたちの目標ではなく、いちごたちのライバルとして改めて登場したと言えます。

実際に、ソレイユとトライスターは根本にある考えからしてかなり異なっており、
別々の道を歩むユニットであることが前面に押し出されています。
すなわちソレイユが、「そろってこそおいしい」、「いちごパフェ」のようなユニットであるのに対し、
トライスターは「一人でも強く輝ける」、「何光年先からでも輝ける星」によるユニットなのです。
ともすればソレイユとトライスターは、正反対のユニットと言うこともできるかも知れません。
「一緒だから強く輝ける」ソレイユと、「一人でも強く輝ける」トライスター。

特に美月はトライスターの人選に当たり、「一人でも強く輝ける」ということを重視しました。
『Take Me Higher』も、このトライスターの理念を示すような歌詞になっています。

きみの眼に 私を灼きつけたい 譲らない 求めるものはすべて
奪いとる ファム・ファタルの引力
I know, I know, I know You love me, Baby (中略)

ここは ハートが目覚めて 花咲いて リスペクトしあう場所
どこか大胆なところが好きだから チャンス無駄にしないで
どうぞ もっと近づいて Please Take Me Higher 抱きしめて 踊りましょう
どんな惑星だって ひとりぼっちで 輝けるわけじゃない (『Take Me Higher』より)


ここで描かれるのは、一方で自身の持つ強力な「ファム・ファタルの引力」を自覚しながら、
他方で「どんな惑星だって ひとりぼっちで 輝けるわけじゃない」とも認識していて、
「きみ」と一緒に更なる高みへ向かうことを目指す主人公の姿です。
この「夢みるファム・ファタル」の姿に、夢を追いかける美月の姿を重ねることができます。
つまり彼女も、一方で自分の持つアイドルとしての強い輝きを自覚しながら、
他方でそれに満足せずに更に上を目指して、「リスペクトし合える」仲間を求めるのです。
特に38話は、美月が「夢みるファム・ファタル」のように実際に夢を追いかける回になっています。

そして美月は、ついに一緒に高みを目指すことができるトライスターの仲間を獲得しました。
美月はもはや、たった一人のトップアイドルではありません。
隣にはトライスターの仲間が、正面にはソレイユの三人がいます。

これから始まるのは、彼女たちと同じ夜空で競い合う、美月の物語の新章でもあるのです。



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テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

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