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アイマスの「団結」について ――強調される「差異」と「衝突」

2012.06.17 20:30|アイドルマスター
THE IDOLM@STER MASTER ARTIST FINALE 765プロ ALLSTARSTHE IDOLM@STER MASTER ARTIST FINALE 765プロ ALLSTARS
(2007/10/24)
音無小鳥(滝田樹里)

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アイマスの「団結」について考えてみました。

半年くらい前に作ったものを加筆修正したものです。
そのこともあって、内容が少し突拍子もないかも知れません。
あくまで一個人の解釈としてご覧ください。

それでは追記からどうぞ。





○アイマスの「団結」について:強調される「差異」と「衝突」


今回のテーマは、「団結」です。
「団結」はアイマス界隈で、かなり人口に膾炙している言葉であると言えると思います。
まずはアイマスでのそれではなく、通常団結とはどのような意味であるかを考えてみましょう。

「団結」という言葉ですが、通常それは「同質性」と深く結びついています。

例えば生徒が運動会で団結するのは、「同じクラスの仲間」だからです。
私たちは一人一人異なる人間だから団結しようというわけではありません。
共通の利益、目標、状況など、どこかに「同質性」を持つからこそ、人は団結できるのです。
団結には通常、「同質であること」が付き物であると考えられます。



一般的な団結は、「同質性」と結びついていることが分かりました。
では、アイドルマスターの「団結」はどのようなものなのでしょう。
確かに、それにも同質であることとの結びつきを見出すことができます。
歌詞の中の、高名な「仲間だもんね」というフレーズにもそれは表れています。

けれどもアイマスの「団結」の場合は、それだけでは特徴を論じるのに不十分です。
私はそのことを、代表的なアイマス曲である『団結』から考えていきたいと思います。

この歌は、二つの部分に分けて考えることができます。
すなわち、①アイドルたちが自己紹介していく部分と、②リーダーを決めていく部分です。
まずは、リーダーを決めていく部分に着目してみましょう。
アイドルたちは一人リーダーを決めるために、話し合いを行っています。

最初に、春香、雪歩、やよい、伊織がリーダーを決めようとします。
しかし相応しい一人の人間を決めるに当たり、意見が一致しません。
そこでやよいの機転により、「みんなリーダー」にする。
全員がその提案に納得して、「一歩前進」することになります。

次に、千早、真、あずさ、律子、美希、亜美真美が登場します。
ここでも同様に一人のリーダーを定めることができません。
そこで亜美と真美はリーダーが「べつにいらない」という提案をし、千早以下みなが同意します。
曰く、「だってわたしたちみんな、仲間だもんね」というわけです。

多少結論は異なりますが、両グループとも一人のリーダーではなく、
全員が「共通」な水平な関係を選択しているという意味では大きな差はありません。
こうして意見が一致した状態がアイマスでいう「一致団結」の状態であり、
それは「団結」という言葉の一般的な意味と同じであるように見えます。
しかし、『団結』という歌の中に現れる「団結」は、
決してアイドルたちが円満に一致している状態「とだけ」結び付くわけではありません。

『団結』の歌詞に以下のような箇所があります。

「一致団結 団結 時に衝突 あとくされないように」 (『団結』)


ここでは、「団結」と「衝突」が並列されています。
「衝突」は一見、「団結」とは相反する言葉であるかのように見えるのにも係らず、
「あとくされない」状態を構築する前提条件として歌われているのです。
この「あとくされない」状態というのは、先に述べた「団結」している状態と考えられます。
あとくされなく、全員が一つにまとまっている状態こそ「団結」した状態に他なりません。
ゆえにここで「衝突」は、「団結」に至る過程に登場してくるものとして、
「団結」という状態に関連付けられていると言うことができます。
実際に、歌詞の中でアイドルたちも「団結」に至る前に「衝突」に至っています。
両グループともに、一度は意見が対立することを経験しているのです。

よく考えれば、「衝突」がむしろ「団結」へと結び付くということはままあることです。
雨降って地固まるということわざからもそのことは分かります。
アイマスにおける「団結」が特に強調しているのはその事実なのです。
一般的に「衝突」とは対立関係にあると解される「団結」が、
実は「衝突」によって生み出されるということを『団結』では論じています。

ただ一致しているだけではいけないのです。
誰かが言いたいことを我慢しているから、その状態は成り立っている可能性があります。
そうではなくて、それぞれが言いたいことを本音で言って、その結果対立しながらも、
最終的に誰もが納得して一致に至っている状態こそ、あとくされない「団結」の状態と言えます。
本当の「団結」の状態とでも言うべきものは、むしろ「衝突」と結びついているのです。

ところで、「衝突」「差異」がないことには生まれません。
違った意見、違った立場、違った感覚、そのようなものがあって初めて衝突は起こります。
全てが共通であれば衝突など生まれないことは、たやすく予想できることでしょう。

この「差異」と、先に挙げた『団結』という歌の第一の部分が絡んできます。
アイドルたちの自己紹介の部分です。
アイドルたちはそこで、自分たちの差異を浮き彫りにしていきます。
個性を述べていくことで、それぞれの間にある差異を明確にしていくのです。
そしてこの「差異」が、「衝突」を生み、「団結」へと繋がる。
こうした動的な流れを『団結』という歌は描いています。

何気なく行われる自己紹介は、決して「団結」と無関係ではありません。
だからこそ、『団結』という歌の中に敢えて入れられているのだと思います。

しかし、ここで気付かずにはいられないことがあります。
差異から生じた「衝突」が「団結」を生むという流れは、経験を鑑みればあり得ることですが、
同時になかなか起りえないとも考えられないでしょうか。
確かに、「衝突」を経てこそ「団結」した状態が生まれることはあります。
しかし、それはレアケースであると言うことができます。
意見の異なる二人が衝突すれば、一致には至らずにそのまま喧嘩別れする可能性があるためです。

歌詞の中で、「団結」はむしろ「衝突」があってこそ生まれるとされていますが、
アイドルたちが「衝突」したことにより、「団結」が生まれるとは限りません。
実は、「衝突」から「団結」が生まれる前提条件として、あるものが暗黙のうちに想定されているのです。
それが「衝突」したメンバーの間の「絆」です。
対立が起こった時点で「絆」があれば、物別れには至らないと考えられます。

以上をまとめれば、次のようになります。
つまり、まず「絆」があり、次に「差異」に基づく「衝突」があり、
その後に「団結」した状態が生み出されるのです。


ここで、『団結』で歌われる「団結」の生成過程は「ループ構造」になっていることに気が付きます。
すなわち、一度生み出された「団結」は、より「絆」を強くしていきます。
そこから再び「差異」に基づく「衝突」が起これば、新たに「団結」の状態が生み出されます。
そして新たな「団結」は更に「絆」を強くしていく。
こうした循環の中で、「団結」は生み出され、より強固なものになっていくのです。

結論として、『団結』という歌は、単に「団結」が生み出される過程を描き出すだけではなく、
それが「衝突」を含みつつ維持され、強固になっていくプロセスをも示しています。
アイドルたちは、時々「差異」に基づく不一致により「衝突」するでしょう。
けれども、そのときも「絆」を助けにしながら、「団結」に繋がる答えを探し出して元の鞘に戻る。
こうしたことが『団結』では歌われていると言うことができるのではないでしょうか。



ここで『団結』以外の作品の中に現れている「団結」を少し眺めてみましょう。
個人的に2ndになって、「団結」はテーマとしてより強調されるようになった気がするため、
とりわけ最近の作品、2(2011年)とアニメ(2011年)に注目してみたいと思います。

まずは、アイドルマスター2における「団結力」です。
2のプロデュースでは、ユニット三人の仲の良さがサークルの大きさで表され、
それが「団結力」として画面の右上に常に示されています。
そしてユニットは、調和している状態と、衝突している状態を繰り返しながら、
次第に「団結力」を高めていって、チームワークを高めていくことが想定されています。
すなわち、一回のプロデュースの中で、ユニットステータスはほぼ確実に、
仲の悪い「ぎすぎす」から仲の良い「かしましい」まで変動していくことになるのです。
活動の中で「衝突」も経験しながら、「団結」へ向かっていくことが分かります。

次に、アニメ版アイドルマスターの「団結」を確認してみましょう。
第十話はアイドルたちの運動会の話で、伊織と真が「衝突」しながらも、
最後には765プロがチームワークで一位を勝ち取るというストーリーでした。
その終盤で、876プロから出場していた絵理は一言こう言っています。

「これが、本当の結束?」 (10話)


ここまでの一連の流れの中に、アイマスにおける「団結」が上手く表れていたと取れます。
765プロのアイドルたちが「衝突」から、絵理の言う「結束」に向かっていく姿は、
まさに『団結』で描かれていたものと同一のものではなかったでしょうか。

第十三話も、これと似通った展開になっていました。
すなわち、急ごしらえのプログラムの中で楽屋は混乱し、
アイドルたちは半ば対立状態に陥りますが、春香の一声で持ち直します。
そして、竜宮小町の到着まで一丸となって全員が頑張ったのです。
このように、アニメでは「団結」が強く描き出されていました。

また、これら以外にもアイマスの「団結」に似たものが現れている作品は多くあります。
とりわけ、アイマス作品の主題歌にはそうしたテーマが内在しているように思います。

例えば『Colorful Days』の歌詞を見てみましょう。
それはアイドルのイメージカラーを彷彿とさせる色を羅列した後で、「みんなきれいだね」とまとめます。
それぞれの色、すなわち個性、「差異」などを前提にして、
それを「みんなきれい」として一つにまとめていると考えられます。

それと、『The world is all one!!』の歌詞も見てみましょう。

「ひとりづつ 違うパワー ひとつに重ね合えれば
 この星の未来は The beams of our hope」 (『The world is all one!!』)


これも、一人ひとりが違うことを強調しながら、それが一つになることを歌っています。
これらの歌は全て、それぞれの差異を強調し、衝突の可能性を仄めかしながら、
その上で一つになっていく、「団結」していく状況を提示していると考えられます。

それを別の言葉で表しているだけで、示されているテーマは極めて近いものに思えるのです。
「団結」は、様々な作品に見出せる、極めて重要なテーマであると言えるのではないでしょうか。


テーマ:アイドルマスター
ジャンル:アニメ・コミック

コメント

No title

あなたの本文はとても深くいいものだと感じました。

アイドルマスターのことを多分誰よりも理解し、考えていると思います

返信です。

>友介さん

とんでもないです。
色々な方と話してみて、まだまだ気づかされることばかりなので、
今後も精進してまいりたいと思います。

ちょっと最近ゲーム内容も抜けている部分もあるように思うので、
時間を作ってやり直したいとも考えておりますw

読んで下さりありがとうございました!
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