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修学旅行で強調される「四人」 (ひだまりスケッチ四期一話感想)

2012.10.06 11:31|ひだまりスケッチ
いよいよ、ひだまりスケッチ四期が始まりました。

この調子で絶望先生にも四期やってもらいたいものですね!
ひだまりスケッチと絶望先生は、同じシャフト制作で、
ひだまりスケッチがやると絶望先生が始まり、
絶望先生二期がやるとひだまりスケッチ二期が始まるみたいなところがあったので、
漫画も最終回を迎えましたし、どうにかやっていただきたい。
DVDが出たらもちろん買います。
ぱにぽに二期もそろそろお願いいたします。

と、贅沢な望みを告白しつつ、今回も始めていこうと思います。

ひだまりスケッチ四期も、以前から好きなアニメではあるので、
本当は毎週何かを考えていきたいのですが、
少し私が私生活で忙しなくなって参りましたので、
残念ながら毎週というわけにはいかないかも知れません。
特に何かあった場合、書き込みたいと思います。
今回は始まって嬉しかった上に、一話がよかったため、書かざるを得なかった。

一応最初なので、少し注意を申し上げておくと、
私の記事は個人の解釈、考察のようなものを含む感想であるため、
そういったものが嫌いな方は見ないことをお勧めいたします。
もしよろしければ、ちょっぴりお付き合いいただければ幸いです。

それでは、一話で私が注目した点をピックアップして参ります。



○修学旅行で強調される「四人」:「四人」から「四人」へ

まず、ひだまりスケッチは、ひだまり荘に住む「六人」の日常を描いた物語です。
ゆの、宮子、ヒロ、沙英、乃莉、なずなの六人ですね。
この「六人」という括りには、どこか「家族」のようなイメージを見出すことができます。
今回の話における冒頭は非常に象徴的な入り方でした。
ゆのが起床するシーンを少し引用してみましょう。

もうここに来てから一年以上経つのに。
久しぶりにお母さんのお味噌汁が飲みたいなあ。
何かちょっぴり寂しくなってきちゃった。
実家だと朝目が覚めると包丁の音が――


ここでゆのに聞こえてくるのは、料理をするヒロの包丁の音に、
沙英がファックスを使う音、乃莉となずなの楽しげな声、
そして宮子が立てたらしいひだまり荘全体に響く轟音です。
この冒頭のシーンが家族から離れたゆのの寂しさと、それを解消する、
ゆのにとって家族に近いひだまり荘の住人たちというものを手短に表していて、
この時点で私は胸いっぱいになりました。

特に最後の宮子に関してだけ、ゆのが特に説明しないのがいいと思います。
彼女が特に考えるまでもなく、宮子の行動であると自然に認識している感じがするので。
(これは後述する「二人」に繋がります)

以上の場面で仄めかされているように、作品中で「六人」は家族のイメージを持ちます。
かつては「四人」だったのですが、三期で乃莉となずなの参入を経て、
「ひだまり荘の六人」になりました。
ひだまり荘の住人全体を表す意味での「六人」は「家族」です。

次に、それに対してひだまりスケッチは「二人」も強調していきます。
ゆのと宮子、ヒロと沙英、乃莉となずな、このそれぞれの二人のペアは、
「六人」の中でも特に仲のいい組み合わせで、一言で言えば「親友」と言えます。
全員仲がいいのは間違いありませんが、その中でもそれぞれ特に親しいのが、
「二人」におけるそれぞれの相手であるように思うのです。
しかも、それは片想いではなく相互的で、ゆのにとって宮子が特別であるように、
宮子にとってゆのも特別であるところに特徴があります。


この親しい「二人」という関係が、作中で最も強調されるのは、
いわずもがなですが、ひだまり荘の中でも付き合いの長い三年生ペア、ヒロと沙英です。
ヒロが沙英の最たる理解者であることは、何度も色々な側面から語られてきました。
例えば、沙英の仕事に関連して、あるいは二人の喧嘩の中で。
「二人」は特別な空気を共有していて、そこには「六人」の他のメンバーすら入れません。

今回の話の中でも、修学旅行において、ヒロと沙英は友人たちと行動を共にしながらも、
ふと気付くといつしか「二人」になっています。
最も目立つのは、沙英がロデオをするシーンでしょうか。
ヒロは動画で沙英の雄姿を撮影してしまいます。

ヒロ、消して。
消して、返して。
ヒロ!

ふふふ。


この場面で花畑を走るヒロと沙英は、明らかに「二人」の世界に入っています。
また、後の温泉に入るシーンでも、いつの間にか「二人」になっている。
このように作中で「二人」は強調されることが多いわけです。

「六人」「二人」
それがひだまりスケッチを構成する主な関係性であったと思います。
今作のOPとEDもそのことを示すものになっています。
そこでは常に「六人」が一緒にいる。
しかし、OPの最初や気球に乗り込むシーン、EDの中盤辺りなどで、
特に「二人」で手を取り合うことが描写されています。

ひだまりスケッチは、「六人」と「二人」を描く物語と言えます。

しかし、私は今回の修学旅行の話では最早それだけではないと感じました。

一話で更に強調されたのは、「四人」という関連性だったと思います。
乃莉となずなが入居する前のひだまり荘の住人全員を表す、「四人」ではありません。
「六人の中の四人」です。
この新たな関係が取り沙汰されている。
そのことについて、この記事では述べていきます。
指摘すべきことは二点あります。

第一に、三年生の修学旅行前夜において、
ゆの、宮子、ヒロ、沙英という「四人」が強調されています。

その場面を具体的に例示してみましょう。
まずは、ゆのと宮子が沙英の部屋に探りを入れる場面です。
内偵して見つかった二人に、沙英の友人たちは言います。

もしかして、ゆのちゃんと宮ちゃん?

え、あ、はい。
何で分かったんですか?

だって、沙英もヒロもよく話すんだもん。
かわいい――


ここにおいて乃莉となずなは入っておらず、「四人」が取り上げられています。
一年生二人は、むしろ別件に関わっている最中であるためです。
それはなずなが誤って乃莉のデータを消してしまうという事件です。
宮子は「これは我々が追っている事件とは関係なさそうですな」と言っています。

沙英とヒロが「かわいい」後輩と言っているのは、あくまでこの場面では、
乃莉となずながその場にいないために、ゆのと宮子に限定されているのです。

もちろんヒロと沙英のことなので、乃莉やなずなも「かわいい」後輩として、
色々友人たちに話していると考えられますが、あくまで作中のこの場面では、
「かわいい」の対象がゆのと宮子に狭く限られています。
元々ひだまり荘にいた、「四人」が問題にされていると言えます。

しかし、この後ですぐに乃莉となずなも合流しているため、
もしこの場面だけであれば通常のこととしての許容の範囲内であり、
私も「四人を強調している」とは言わなかったでしょう。
けれども、さらに「四人」が強調される場面がこの後にもあります。

で、何故買い出しについてくる?

四人寄れば文殊を超えるよ!

でも一理あるかもよ。
目が増えれば忘れ物が減るかも。

そうかな?


ここで、修学旅行の買い出しに行くヒロと沙英の後を付けるのも、
ゆのと宮子に限定されており、乃莉となずなは追ってきません。

「四人寄れば」文殊を超えるのです。
ここでも「四人」の物語になっています。
「六人」や「二人」も全く描かないということはないのですが、
ゆの、宮子、ヒロ、沙英という「四人」は、
修学旅行前夜において、かなり強調されていると言えるのではないでしょうか。

これがまず最初に指摘したかったことです。

第二に、三年生がいなくなるので必然とも言えますが、修学旅行が始まった後は、
ゆの、宮子、乃莉、なずなという「四人」が強調されることになります。

まず、見送りの場面で、「四人」がヒロと紗英を見送ります。
そして、居残った「四人」に度々焦点が当たります。

三年生がいない間は、私と宮ちゃんが最上級生なんだよね。
うん!
先輩らしくしっかりやらなきゃ!


ゆのが後輩たちとの関係において、先輩らしく奮闘するのが残された側の本筋となります。
北海道において、ヒロと沙英の「二人」が描かれる一方、
ひだまり荘では、頑張るゆのを中心とした「四人」が描かれることになる。

いわば物語の強調点は、ゆの、宮子、ヒロ、沙英という「四人」から、
ゆの、宮子、乃莉、なずなという「四人」へと移行しています。
これが次に述べておきたかったことです。

以上の二点を、どのように解釈できるでしょうか。
「修学旅行」が、疑似的な卒業として扱われていることが分かると思います。
そもそも、修学旅行に行ったメンバーと行かないメンバーの両面を描くという形式の時点で、
最近の有名どころで言って、『けいおん!!』を思い出した方も多かったのではないでしょうか。
あの作品においても、梓が寂しさを感じるところ、あるいは憂や純との演奏で、
それが次第に払拭されるところを鑑みると、
修学旅行はどこか卒業後を仄めかす、「疑似的な卒業」でした。

話が逸れました。
とにかくひだまりスケッチにおいては、修学旅行の前後で、
「四人」から「四人」へ、物語の軸である関係が移っていると言えると思います。
そしてそれが、修学旅行が疑似的な卒業として扱われているという読みを可能にするのです。
ゆのの一時的な最上級生だから「先輩らしく」という意識は象徴的です。
どこか、ヒロと沙英の「卒業後」を感じさせる。


私は、そのような話を一話に持ってきた意味を考えながら今後作品を見たいと思います。
ひだまりスケッチは、時系列をシャッフルしているため、
一層「日常もの」の雰囲気が強くなってはいるものの、
毎回一話には何らかの意味で重要な話が配置されいています。

二期の一話は、ゆのの高校受験の話でした。
まさしく「物語のはじまり」が配置されています。
三期の一話は、乃莉となずながやって来る話でした。
そのため、三期には「四人から六人へ」というテーマが色濃く出たと思います。

それでは一期の一話は何であったのか。
ゆのが冬休みの宿題を忘れ、昼休みに作る話で唐突に始まったけれども、
あれにはどのような意味があったのでしょう。
私は、ゆのが宿題として提出した「コラージュ」が、
アニメのひだまりスケッチ全体を象徴するものであったと取っています。
すなわち、時系列のシャッフルを示します。

アルバムのように、思い出の写真を順に配置していくものではなく、
上から無造作に、けれども芸術的にぺたぺたと貼り付けていくコラージュというやり方。

そこに、アニメ『ひだまりスケッチ』全体の特徴と言える、
「時系列のシャッフル」に似たものを見出すことができます。
「コラージュ」を内包し、時系列シャッフルという形式を仄めかしているという意味で、
一期の一話は、アニメ全体を象徴する回だったのです。


さて、それらに対して四期の一話は、「四人から四人へ」でした。
既に三期を経て「六人」になったひだまり荘は、
ヒロと沙英の卒業が近づくにつれて、
「四人」を再び意識せざるを得ないのではないでしょうか。

そのことを示す一話であったように、私には思えます。

「六人」と「二人」に加えて現れる、「四人」という単位。
それに着目して、私は今後四期を見て参りたいと思います。



以上です。
いよいよ始まったひだまりスケッチ四期、
みなさまはどのようにご覧になったでしょうか。

今回は触れませんでしたが、アニメのひだまりスケッチは、
全体的に淡い色調で彩られていて、それも見どころであると思います。
「色がいいアニメ」というのが一期の頃の第一印象でした。
それは健在であるようなので、癒されながら色々考えていきます。

あと私が一番ほっこりしたのは、OPの気球のシーンで、
宮子がゆのの手をぎゅっと握って、お互いに微笑みあうところですかね。
ひだまりスケッチのこうした「二人」という関係性は素晴らしいと思います。
OPは今までのものとは少し毛色の違うものでしたが、
「六人」と「二人」をよく表した、私の好きなタイプのOPでした。

それでは、ついに始まった「ひだまりスケッチ×ハニカム」。
毎週楽しんで見ていこうと思います。

テーマ:ひだまりスケッチ
ジャンル:アニメ・コミック

コメント

No title

こんにちは。以前に、ひだまりスケッチのレビューを見たいと書き込んだ者です。
4期のレビューを見ることが出来、嬉しく思っています。相変わらず深く掘り下げますね。

6人が強調されるといえば、ひだまりスケッチ×”ハニカム(六角形を並べた構造)”というアニメの名称からも連想されますね。はにかむ(微笑)とかけているんでしょうか。6人で、はにかむような日常生活を楽しむといった感じかと。

そういえばアニメの名称は
2期が365、3期が☆☆☆ですが、ここから管理人さんはどのように考察されますか?
私の考えでは、前者は365日→なんてことない日常(それこそが彼女らにとって大切な日々なのだと思いますが)、後者は3学年だからかなといった認識です。深い考察はできていません。

返信です。

>こんにちは。以前に~ の方

コメントありがとうございます。
タイトル自体を考えたことはなかったので、
「なるほど」と唸りながら拝読させていただきました。

ハニカムで「六人」と動詞の「はにかむ」を示すというのは、
非常に面白く、素敵な読み方だなあと思いました。
一話から結構ギア全開なので、見る側も結構はにかんでしまいますよね。
「二人」が強調される場面はとても微笑ましいです。

これまでのタイトルで言えば、365はおっしゃる通り、
一年の日数と、平熱の36.5度から取ったと聞いたことがあります。
まさしく「なんてことない日常」を示しているように思います。

☆☆☆は不思議ですよね。
OPでは歌詞では三つと言いながら、絵は六つ星が落ちてきているということで、
よく各所でつっこまれていたのを覚えておりますw
3期、3学年、それとミシュラン的に満点であるため、
三学年で織りなす花丸な日常をイメージしているのでしょうか。

今改めて二期や三期を見直して、
タイトルについて思いを馳せるのも楽しいかも知れませんね!

No title

ご返事ありがとうございます。
ミシュラン的な満点ですか。それは思いつかなかったです。

返信です。

「ほしみっつ」という言い方は、何となく意識しているのではないかと。
とにかくいいイメージなのは間違いないですよね。
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