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「ゆるゆり」の本質的条件としての「中学生」 (ゆるゆり♪♪:七話感想)

2012.08.15 21:38|ゆるゆり
「ゆるゆり」とは何か、「がちゆり」とは何か。

ということを考える契機となる一話であったように思います。
原作にはない、あかねの「がちゆり、はっじまるよ~」があることによって、
アニメ『ゆるゆり♪♪』が、何を「がちゆり」と考え、
何をそれに対置される「ゆるゆり」と考えているのかを伺い知ることができるからです。

実際は「がちゆり」という言葉は、
4巻の限定盤に付属の小冊子のタイトルでもあるので、
原作から取っていると一応は言えるのですが、
その使い方はアニメと原作で明らかに異なります。

けだし、アニメは極めて面白い理解をしているのです。
そのことを中心に、今回は論じていきましょう。

さて、7話は「姉妹」をテーマにしていました。
原作で言えば、それぞれの姉妹が登場する、Speial.7「姉妹それぞれの事情」の合間に、
千鶴が千歳の過去を思い出し、彼女で妄想する、Special.8「池田姉妹の事情」と、
向日葵がダイエットに取り組もうとする、intermission.5「ダイエット!!」を、
それぞれ挟んで、一つのお話にしています。

個人的には、姉妹ではないにしても、
まりと結衣の短い話を途中に挿入していた点が、とてもよかったと思います。

それでは、よろしければお付き合いください。




○「ゆるゆり」と「がちゆり」を分けるもの:「中学生」という観点

まずは、7話においてどこで「がちゆり」という言葉が使われたのかを確認しましょう。

今回の話は、大雑把に言って四つのパートに分けられるように思います。

①大室姉妹と古谷姉妹に関する話(Special.7前半)。
②池田姉妹の、主に千鶴を中心とする話(Special.8)。
③向日葵がダイエットをしようとする話(intermission.5)。
④吉川姉妹と赤座姉妹に関する話(Special.7後半)。


以上の四パートです。
このうちの、④の前にあかねによって「がちゆり」という言葉は使われました。
一応引用しておきましょう。

あっかね~ん。

は~い!
がちゆり、はっじまるよ~!


当然ですが、ここで言う「がちゆり」は「ゆるゆり」に対比されていると考えられます。
「ゆるゆり」と「がちゆり」という差異は、
それぞれ、あかりとあかねが同様の台詞を言うことで表されているわけです。

そして、だからこそ「ゆるゆり」と「がちゆり」の差異は、
あかりとあかねの差異であると考えられ、あかねのインパクトが強いこともあり、
「恋愛の程度」によって使い分けられていると考えることが普通に思われます。
それは「がち」という言葉が与える印象と一致するからです。
恋愛まで至ってないあかりと、恋愛に突き抜けているあかねというわけです。

しかし、「がちゆり」が始まったのは、あくまで④の前という事実があります。
ともこが初登場する吉川家の場面の前に、あかねの言葉は挿入されているのです。

あかねが大活躍する、赤座家の場面の前ではありません。
これは不思議なことだと思います。

既にご存知のように、ともこはあかねほど、
「恋愛の程度」において甚だしいというわけではありません。
アニメではともこの言葉が追加され、あかねへの好意がより赤裸々になったとはいえ、
それはちなつが結衣を想う気持ちと比肩できるレベルであり、
突き抜けているあかねの心情と並べられるかというと微妙です。

それなのに何故、ともこのパートの前から「がちゆり」は始まったのでしょうか。

この理由を、アニメの構成の問題に求めることができます。
原作の時点で、ともこの話とあかねの話は一体である印象が強く、
ともこのパートの後に、あかねの「あっかね~ん」を入れると、
ともこの憧れるあかねから、妹を溺愛するあかねへ、という流れが崩れてしまうのです。
それを避けるために、作り手は敢えて「あっかね~ん」をそこに配置したのではないか。


この考え方は、本当はあかねのパートの前に配置したかったけれども、
構成の問題から仕方なく、ともこのパートの前に配置したという考え方です。
これにも一理あるように思います。

しかし、私はこの取り方をしたくないのです。
作品として、ともこのパートの前から「がちゆり」が始まっている以上、
ともこも「がちゆり」側の要素を持っていると考えたいからです。

あくまで作品が自らを語るままに、作品を見るということ。
そこから見えてくることもあると思います。
ゆえに、敢えて上述の考え方を排して、別の見方をしてみましょう。

そこで私は、「中学生」という観点を入れて見るべきだと考えています。

「ゆるゆり」と「がちゆり」は、「恋愛の程度」によって分けられるのではなく、
「恋愛の主体の属性」によって分けられるということです。

厳密に言えば、「中学生」以下かどうかということがラインになっていると考えられます。
恋愛の主体が「中学生」より大きければ、「がちゆり」というわけです。

私がそう考えたのには、二期のOPとEDが大きく関係しています。
『いぇす!ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪』と『100%ちゅ~学生』のことです。
歌詞を参照すれば分かりますが、それぞれ「中学生」の歌として現れています。

アニメ『ゆるゆり♪♪』の顔とも言える歌において、
非常に「中学生」であることが強調されていること。
ここに、『ゆるゆり♪♪』が『ゆるゆり』を「中学生」の物語として取っている、
あるいはそれが言い過ぎであるのなら、『ゆるゆり』の要素の一つとして、
「中学生」であることがあると考えていることを読むことができます。


「ゆるゆり」の要素として、「中学生であること」があること。
ならば「ゆるゆり」でない、「がちゆり」の要素の一つは、
「中学生でないこと」と言えることとなります。

だから、ともこも「がちゆり」に入ってくるのではないでしょうか。

恋愛の主体として表れる、あかねとともこという二人が、
「中学生」より大きいために、そこが「がちゆり」として表れているのです。

ちなみに撫子は、今回の話においては「恋愛の主体」として、
作中に登場していないために、「がちゆり」には含まれていません。

このように考えれば、物語が自らを語るままに、
ともことあかねのパートを「がちゆり」として読むことができると思います。

しかし当然のことながら、この「ゆるゆり」と「がちゆり」の線引きは、
原作においてなされる区別とは異なるアニメ固有のものです。


既に申し上げたように、4巻の限定盤の特典として付いてくる小冊子が、
「がちゆり」とタイトルに付けられています。
これを原作における「がちゆり」と取るのならば、
「中学生」あるいは「恋愛の程度」と考えられるアニメでの線引きとは違う、
線引きの方法を取っていることが分かります。

この小冊子の内容、それこそ、二期一話であった「あかりの夢」なのです。
つまり、「ゆるゆり」を「現実」と規定した場合に、
「非現実」であるものとして、「がちゆり」が表れてきていると取れます。

原作においては、「ゆるゆり」と正反対であるようなあの世界全体が、
「がちゆり」という名前を冠して語られているのです。

それに対して、アニメでは「恋愛」との関係の中で、
「がちゆり」が語られていくことになる。
『ゆるゆり』という世界とは別に『がちゆり』という世界があるのではなく、
『ゆるゆり』の中に、「ゆるゆり」的部分と、「がちゆり」的部分が併存している。

アニメは『ゆるゆり』の中に「がちゆり」を見ているのです。

そのアニメでの「ゆるゆり」的部分と「がちゆり」的部分との境界を、
私はともこが「がちゆり」側に含まれること、
またOP、EDでそれが極めて重視されていると考えられる点から、
恋愛の主体が「中学生」であるということに見出しています。

「ゆるゆり」であることの本質的な条件としての「中学生」。

以上を踏まえると、アニメは「中学生の物語」という視座から『ゆるゆり』を見るという、
新しい見方を私たちがする契機になっているようにも思われます。



以上です。

私は奇妙な場所に目をつけましたが、7話は素晴らしい箇所がたくさんありました。
最終的に今回を「神回」認定される方も多いのではと勘繰っています。

私が惹かれたのは、向日葵とのダイエットの話で、
櫻子が向日葵に「どのへんが太っているのかしら」と聞かれた場面です。
ここで櫻子は、かなり時間を取った後で、漫画の方に目をやって、
「別にどこも変わってないよ」と言います。

この場面に、櫻子が真面目であることと、
それを素直に態度に出せない幼さとが、見事に表されているように感じました。
ここはほとんど原作通りなのですが、それをアニメとして非常に上手く描いたと思います。

あと堀江さんのあかねさんの演技を聞いて、『かなめも』を思い出しました。

また、その他にも語りたいことはありましたが、
長くなりましたので、それはまたの機会に回そうと思います。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

テーマ:ゆるゆり
ジャンル:アニメ・コミック

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