スポンサーサイト

--.--.-- --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

劇場版が描いたあかりの物語のもう一つの到達点について ――「いちごとステージに立つこと」と並置される「皆とステージに立つこと」

2016.12.04 16:50|アイカツ!
今回は、先の劇場版『アイカツスターズ!』と同時上映された『アイカツ!』の物語を考えます。
あかりが、いちごが監督を務める映画の主役を務めることとなるこの話の中では、
当初の台本とおり撮影は進まず、他の撮影をしていたアイドルたちを巻き込みつつ、
最終的にはあかりが「皆とステージに立ちたい」と願って、皆でステージに立つこととなりました。
他のアイドルたちがあかりたちの映画に次々と巻き込まれていく展開は、
ドタバタコメディの様相を呈しています。
しかし、その中で描き出されたのは、テレビ版の最終話で描き出されたことに対応する、
『アイカツ!』という作品のもう一つの結論とでも言うべきものであったと思います。
この記事では、『アイカツ!』という作品を振り返りつつ、
ドタバタコメディに見える劇場版の物語を捉えなおしていきます。

テレビ版の最終話におけるあかりの「いちごとステージに立ちたい」という願いと、
劇場版における「皆とステージに立ちたい」という願いは、
『アイカツ!』という作品の両輪で、一方で先輩に追いつきそれ以上に輝く物語の筋と、
他方で色々なアイドルと関わり共に輝く物語の筋と関連しています。

そして、前者はアイドルの個の輝きに焦点が当たっているという意味で、
「星の物語」とでも呼ぶべきもので、
後者はアイドル界全体の輝きに焦点が当たってくるという意味で、
(星の輝く場所である)「空の物語」とでも呼ぶべきものであると思います。
そして、あかり世代の物語に特に託されたのが後者です。

象徴的なのは、いちごがセイラとWMに勝ったときに、
美月がアイカツ界全体のことを語るシーンです。
あそこで美月は、アイカツ界全体のことを語る点において、
いちごたちに先んじている感がありました。
いちご世代の最後に、美月に勝ったその先に、それが課題として提出されていました。

この課題に対していちごは、あかり世代に移った後において、
劇場版、そして最終的には第146話から第150話の流れの中で答えていくことになります。
そこでいちごは、「アイカツに、もっともっと盛り上がって欲しい」から、
三人組で競い合うという企画を持っていくことになります。

それであかりも、こういうアイカツ界を盛り上げるという流れの中で、
各地のアイドルと繋がっていくことになります。
それがアイドルに会いに行く全国ツアーで、これによりあかりは、空の範囲を広げていくのです。
空で共に輝けるよう、星々を引き上げていく。

それは、これまで『アイカツ!』という物語の範疇に入らなかった、
地方のアイドルを巻き込んだという意味だけに留まらず、
あかりは実際に全国ツアー以前に、スミレやひなき等、つまづいたときの助けとなるとともに、
全国ツアーにより、ののやリサ等、一歩を踏み出す助けともなり、実際に空を広げているのです。

何が言いたいかというと、先の同時上映の劇場版の『アイカツ!』は、
単なるドタバタコメディでなくて、そういった文脈の先にある、
あかり世代のもう一つの到達点を描いたものに他ならなかったということです。
あの映画の物語の内容は、あかりの道程を象徴するものに他なりません。

つまり、当初セットで撮影していた物語の一つでしかなかったあかり主演の物語が、
期せずして他の物語をその内に含み拡大していく様は、
当初あかりの物語が小さな星の灯の物語であったところから、
最後には他の物語と繋がる中心的な物語となっていったことの比喩であったと思います。

そして、冒頭で台本からの逸脱が起こったときに、
続行の指示を出す監督としてのいちごが際立っています。
あかりの物語が多くの物語のうちの一つでしかなかったところから、
他の物語を繋いでいく主人公の物語となるのに欠かせなかったのは、
第101話であかりに夢を再認識させたいちごの存在でした。

そして、そうしてあかりの物語を想起させるような、
劇中のあかり主演の物語の末に提示されるのが「皆とステージに立ちたい」とあかりが願い、
皆でステージに立つ様で、それは、テレビ版の最終話で描かれたものに対置される、
もう一つの到達点に他ならなかったと思います。

先ほどの言葉で言えば、テレビ最終話の、あかりがいちごとステージに立つことを望み、
ユニットとしてステージに立つ様は、あかりの星の物語の結論であって、
劇場版の、あかりが皆とステージに立つことを望み、皆とステージに立つ様は、
あかりの空の物語の結論であったのではないでしょうか。

劇場版の物語は、あかりが全国ツアーを企画し、様々なアイドルと出会い、
空の範囲を広げてきたことを想起させつつ、
最後に、テレビ版における「いちごとステージに立ちたい」という願いを持ち、
実際にいちごとユニットを組んでステージに立ったあかりに相当すべき、
「皆とステージに立ちたい」という願いを持ち、
実際に皆とステージに立ったあかりを描くものであったと考えられます。


テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

プロフィール

天秤

Author:天秤
天秤と申します。
アニメや漫画など、好きなものについて考えたことを書き込みます。
よろしくお願いいたします。

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

カテゴリ

最新記事

最近のつぶやき

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

アクセスカウンター

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

RSSリンクの表示

リンク

QRコード

QR

  • ページトップへ
  • ホームへ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。