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アイドル・氷上スミレの歩む道 ――仲間とともに進む女王として (アイカツ!第166話考察)

2016.02.14 15:36|アイカツ!
今回は、『アイカツ!』第166話を中心に振り返り、
氷上スミレというアイドルについて考えていきたいと思います。
第166話において、スミレが目指すクイーンの姿が描かれる中で、
彼女が如何なるアイドルであるのかということが、
あかりやひなきとの対照性の下に提示されていたと思います。
特に、スミレが第166話において歌った『いばらの女王』は、
スミレが如何なるアイドルなのかということを歌う曲となっています。
この記事では、第166話で示されたスミレの答えがどのようなものであったかを確認し、
その上で『いばらの女王』の歌詞について考えていきたいと思います。
これにより、スミレが如何なるアイドルであるのかということに、
一歩近付くことができると考えます。
もしよろしければ、スミレがこれまでに歩んできた道を想いつつ、
お付き合いいただければ幸いです。

(1) 歌を究めるという道の選択

まず、スミレが第166話で提示した、
どのようなクイーンになりたいかという問いへの答えを確認します。

「私は、最初にアイドルを勧めてくれたのはお姉ちゃんで、
 そのうち、いつの間にかこの道に進んで、
 だから、覚悟もなくって、他の人たちを避けてた。
 でもね、あかりちゃんたちと出会って、競うことで、
 新しい自分に近付けることが分かったの。
 それが私に吹いた、最初の風。
 あの風が吹いて、私はアイドルとして、歌でトップを目指せたらいいなって。
 だから……だから、歌で、歌でトップになる!
 私は、歌でアイドルを究める! そんなスターライトクイーンになりたい!」 (第166話)


このスミレの答えは、あかりやひなきの答えとは異なる、
それらと対峙し得る答えであったと思います。
とりわけひなきの答えとの差異は一見にして明らかです。
ひなきは、モデルに限らず、幅広く挑戦していくことを方針に掲げました。
スミレは、それとは対照的に、歌でアイドルを究めていくことを選択したのです。

二人の答えは、その意味では、真逆とすら言えるかも知れません。

しかし、第166話で、スミレとひなきの答えのこの対照性以上に強調されていたのが、
あかりとスミレの答えの対照性であった気がします。
二人の対照性を示す象徴的な表現が、
空の上へと続いていく階段のイメージが表れる場面です。

今回物語中で、あかりとスミレは、それぞれに空に続いていく階段のイメージを見ました。
このときあかりの見た階段の先にはいちごがいましたが、
スミレの見た階段の先には誰も見えず靄がかかっていました。
この差異が、第166話の肝であったとも言える気がします。

つまり、あかりはここに来て、いちごとの約束を胸に、
いちごの後を追いかけていくことを想って、笑顔になってもらえるクイーンを掲げたのですが、
スミレは誰かの後を追いかけていくわけではなく、
彼女自身の歩むべき道を想って、歌でアイドルを究めるクイーンを掲げたのです。

だから、スミレの見た階段の先には、誰の姿も現れませんでした。
また、だからこそスミレは、魔夜の問いを受けてユリカの姿を思い浮かべませんでした。
あかりは先輩を胸に抱いて答えを出したのですが、
スミレはある意味で先輩と決別して答えを出したのです。

あかりは、自分の憧れに追いつこうとするという点で、
その憧れがあってこそ先へ進んで行くアイドルとして描かれていたのですが、
対してスミレは、誰かの後を追うのではなく、
自分で道を切り開いていこうとするアイドルとして描かれていたと思います。

あかりとスミレとひなきは、それぞれに持つイメージ、進む道は異なるとは言っても、
三人肩を並べて同じように進んできた面があります。
すなわち、第一に偉大な先達から薫陶を賜り、第二に自分だけの道を選択し、
そして第三にルミナスとして様々なアイカツと出会う旅に出ました。
第166話の三人の答えは、このこれまでの道程のそれぞれの段階に関連したものであったと思います。
あかりは第一のいちごとの関係から、スミレは第二の以前選択した自分の道から、
ひなきは第三のルミナスでの活動から、答えを見つけたとは考えられないでしょうか。

スミレの「歌でアイドルを究める」という方針は、モデルでなく歌を選び取った、
自分の道を選択した第117話から繋がったものであると思います。

(2) 一人闘い、仲間とともに進む女王の道の選択

ここからは、第166話で歌われた『いばらの女王』の歌詞について考えます。
『いばらの女王』は、先述した「歌でアイドルを究める」道を、
自らのうちに確かに存在するおそれと戦いながら進むスミレを、
凛としてステージの上に立つクイーンとして表現とした曲と考えることができます。
第166話で披露された一番に当たる部分は、
スミレが選び取った自分の道を強く進んで行く様と容易く重ねられるでしょう。

しかし、私は、『いばらの女王』がそれだけを表した曲であるとは思いません。
この曲は、第166話のステージで歌った歌詞の先の部分も揃って初めて、
スミレの曲として初めて完成する感が強いと思います。
けだし、スミレの二つのアイカツが、一番と二番に分かれて表現されているのです。

つまり、『いばらの女王』の一番は、クイーンのカードを持って、
一人我が道を進んで行く女王を描いていますが、
二番は、みんなと一緒のパレードにおいて休息する女王を描いています。
二番の歌詞の一部を引用します。

自由なお茶の時間  瞳の中にある庭園
晴れやかなパレードが ひと休みできる場所

音楽やダンスや みんなアーティスト
噴水のように咲くアイデア
天使の祝福 キャンディ メロディ
私たちが住む星はたったひとつ (『いばらの女王』)


ここでは、「あなた」からの拍手を受けて一人ステージに立っていた一番とは異なり、
「音楽やダンス」に係る「みんな」とともにある様が表されています。
そして、そういった「パレード」の時間が、「ひと休みできる場所」として語られているのです。
一方で一人おそれと戦いながら進んで行き、
他方でみんなのいるパレードの中でひと休みする。
確かにスミレは、そういった二面を持つアイドルではなかったでしょうか。

というのも、スミレは、モデルでなく歌を取った、第117話が顕著であったように、
自分の道を選択するアイドルとして特に描かれていて、
『いばらの女王』の一番は、その面を表現したものであるに違いないのですが、
スミレはそれのみで語り得るアイドルではありません。
それはいわば、スミレというアイドルのカードの表面に過ぎないのです。

そのカードの裏面には、あかりたちと一緒に取り組むアイカツが、
スミレ一人の活動とは切り離せないものとして絶対にあります。
だからこそ第166話は、スミレが自分の道を一人で行くことを描きながら、
その道の選択の前提には、あかりたちがいたことを同時に描いて見せたのではないでしょうか。
仮にスミレがおそれに立ち向かうことを自分で選んだことだけを描くのであれば、
その重要な選択は、スミレ一人によってなされたはずです。
それによってこそ、おそれと戦うスミレの強さは、最大限強調されたでしょう。
しかし、第166話は、スミレが明らかに、あかりの言葉を受けて自分の道に気付き、
あかりとひなきの後を追ってスタートダッシュすることを描きました。
スミレは、単に我が道を行くアイドルでなく、
あかりたちとの関係を助けに、我が道を行くアイドルなのです。


『いばらの女王』もそのような歌詞になっています。
一番でおそれと闘いながら自分の道を進む女王を描きながら、
二番で女王が休息する場所として「みんな」がいる「パレード」を描く。
それはスミレの、歌を究める自分だけのアイカツと、
あかりたちとともに行うアイカツの、両面の表現に違いないのです。

そこでは、自分の道を、あるときは一人で、あるときは仲間とともに進んで行く、
スミレというアイドルが描き出されていると思います。

そして、この女王は、スミレは、先述のように自分の道を歌いながら、
その道の方へ「あなた」を誘います。

こんな 透明な朝に あなたは何想う?
輪舞曲踊るだけの 答えのない木馬? (中略)

もし今あなたが 迷って泣いてるなら
ここへきて 地図をたしかめ
ドレスに着がえ出かけましょう (『いばらの女王』)


一方で『Take me higher』のように挑発的に、
他方で『永遠の灯』のように優しく、「あなた」が呼びかけられています。

女王は、スミレは、単に自分の道を歩んでいくだけでなく、
その道を歩み、「未来を描く」中で、
みんなにもそうあるように呼びかけていくのです。


(3) 結論

結論として、スミレはクイーンを目指すに当たって、歌を究めるという方針を打ち出しました。
それは、先輩との関係と結びついたあかりの答えとも、
ルミナスでの活動と結びついたひなきの答えとも異なる、
スミレがかつて選択した自分の道と結びついた答えでした。
『いばらの女王』は、一方でスミレが自分で選択したこの道を強く進んで行く様を描きつつ、
他方でその背後にあかりたちとともに行うアイカツがあることを描いていると考えられます。
スミレは、あかりたちとの関係を胸に抱き、ときに助けにしながら、
「あなた」を導く女王の道を選択し、歩んでいくアイドルとして、示されていたのではないでしょうか。



※ 平成28年2月21日一部加筆修正



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テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

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