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あかりと花子の関わりの中に見出せること ――意識せずお姉さんらしく振舞えるあかり (『ゆるゆり さん☆ハイ!』第一話考察)

2015.10.12 21:13|ゆるゆり
今回は、先日第一話が放送されました、『ゆるゆり さん☆ハイ!』を考えます。
揃ってキャンプに行った夏休み後、二学期が始まるところからスタートする一話。
基となっているのは主に、「56★女王様ゲーム!!」(第8巻、61ページから)、
「69★京子ちゃんの女子力」(第10巻、103ページから)、
「intermission 19★お姉さんだよぉ だし」(第10.5巻、33ページから)の三話です。
ごらく部の面々が王様ゲームをしているところに、
生徒会の面々がやってきたりと、漫画から種々の改変が加わっていましたが、
今回は最後のあかりと花子の話に純粋にフィーチャーしてみたいと思います。
この話は、お姉さんらしく振舞おうとして空回りしてしまい、
むしろ花子に助けられてしまうあかりの姿が非常に際立っていますが、
それでいて、そればかりを描いた話ではなかったのではないでしょうか。

この記事ではこのことについて、以下で論じていこうと思います。
もしよろしければ、アニメや漫画の内容を思い出しつつ、お付き合いください。

三期第一話のあかりと花子の話は、
お姉さんらしく振舞おうとしてむしろ花子に助けられるあかりの姿が印象的ですが、
他方であかりのお姉さんらしい優しさも強調されている話であると思います。
あかりが「意識してできなかった」お姉さんらしい振舞いは、
それが「意識する前にできていた」ことを強調してはいないでしょうか。

つまり、確かにあかりはお姉さんらしく振舞おうと意識してから後は、
全然お姉さんらしく振舞えず、むしろ花子に助けられているのですが、
そのことは、振舞おうと意識する前にあかりが花子に対してやったことが、
完全にお姉さんらしかったということを気付かせてくれます。

あの場面で、あかりは意識すると、
全然お姉さんらしく振舞えないことが提示されていたのですが、
同時に、意識しないとお姉さんらしく振舞えることも提示されていたのです。
あかりと花子の話は、あかりのこの両側面を描き出した話であると、私は思います。

加えてあかりは、花子があかりに対してやって見せた「助ける」から、
一歩進んだ「助ける」を花子に対してやっていたと言えなくもありません。
というのも、あかりは花子を「助ける」に当たって、花子に気を遣わせないために、
助けたのではないという体を装って助けています。

つまり、偶然自分が花子の買ったジュースが欲しかったので、
私のためにも交換することにしようということにしているのです。

この、あかりの「助けられたと気を遣わせないような助け方」の意義は、
最終的にあかりが花子に助けられて、そのことを気にすることになっているため、
そこにおいて浮かび上がってきています。
その意味でやはり、この話は、あかりが花子に助けられる話でありながら、
同時に花子があかりに助けられる話でもあるのです。

更に言えば、花子があかりを助けることになるのも、
あかりが花子を助けたことがあってこそであったと考えられます。
花子もいい子なので、誰かが眼前で困っていたら、
自分がその人に助けられずとも助けたでしょうが、
あの時そもそも花子が公園に残ったのは、あかりに助けられたからと考えられるためです。

というのも、あのとき花子が公園に来たのは、
撫子のコーヒーを買いに来ていたためなので、櫻子ならともかく、
花子が敢えて公園に残ったことには相応の理由があると見るべきだと思うんですよね。
花子なら普通、お使いを頼まれたら、速やかにそれを撫子に届けようとするでしょう。

そこでそうしなかった理由を考えてみると、やはり、
自分を助けてくれた「お姉さん」が、
自分を助けたがゆえにグロッキーな状態になっているからと考えられます。

その意味で花子は、あかりに助けられたからこそ公園に残り、
その後にあかりを助けることになったと言えます。

よって、結論として、あかりは花子に色々と助けられ、
他方で自分は「なにひとつお姉さんっぽいことできなかった」ことを気にしているのですが、
その実お姉さんっぽいことをしているし、花子があかりを助けたのも、
まさしくあかりが花子を助けたからこそであったと言えると思います。

それにもかかわらず、あかり自身が物語中で、
「なにひとつお姉さんっぽいことできなかった」と締め括ったことで強調されるのは、
彼女の不憫さなどではなく、お姉さんらしく振舞おうと意識する以前に、
自然体でお姉さんらしく花子を助けることができる、
あかりの「お姉さんとしての側面」であったのではないでしょうか。



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テーマ:ゆるゆり
ジャンル:アニメ・コミック

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