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これまでの別れの経験の上に――さくらだから語れる言葉 (アイカツ!第102話)

2014.10.13 22:56|アイカツ!
Du-Du-Wa DO IT!!/Good morning my dreamDu-Du-Wa DO IT!!/Good morning my dream
(2014/10/22)
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今回は、三年目も始まりましたので、『アイカツ!』第102話を考えます。
第102話においてはさくらが、部屋が別々になったあかりとユウを励ますのですが、
ここでの言葉というのは、ただの頼りになる先輩としてのものではなくて、
さくらならではのものであったと思います。

ある意味で、彼女の二年間の結果を端的に示す言葉と言えるかも知れません。
このことについて、以下では論じていこうと思います。

まずは、さくらがあかりたちを励ます場面を確認いたしましょう。

「お二人、別々の部屋になってしまうのですけれど……」
「あ……」

「離れ離れになってしまうのは寂しいですよね。
 ですが! 結んだ絆は消えやしない! これも一つの新たな門出~!」 (第102話)


前段の、部屋が別々になるとしても「結んだきずなは消えやしない」というのは、
第74話で先輩たちが卒業してもなお、
ぽわぽわプリリンを初めとして関係を結び続けることができた、
彼女の経験に立脚する説得力のある言葉であると思います。
さくらが言うから重みがあります。

かつ、後段の「これも一つの新たな門出」というのは、
先述の先輩たちとの経験をもとにして、
さくらが「別れ」をポジティブに受け止めることができるようになったことを示す、
彼女の成長の証であったと言えます。
さくらが言うから意義深いものです。

思えば、さくらの物語は一面でずっと「誰かとの別れ」を課題にしていました。
すなわち、さくらについては、第26話で兄との別れという問題とともに語られ、
第74話で先輩たちとの別れという問題とともに改めて語られてきたのです。
さくらにとって別れは、克服すべきテーマでした。

もちろん、さくらの物語のテーマは別れのみではありません。
時に彼女の強さや逞しさも、おとめたちとの関係の中で描かれてきたと言えます。
特に印象深い場面を一つ例示いたしましょう。

「悪いね、ファッションショーはガラじゃなくてさ」
「そうですか」
「にしても、さくら変わったよな」
「え」
前は何事にも遠慮がちだったけど、段々積極的になってるっていうか
「それは、おとめさまのおかげだと思います」 (60話)


さくらがルームメイトの皐月と語らう場面です。
ここではさくらがぽわぽわプリリンの中で獲得した積極性が取り上げられています。
このように、さくらの物語は別れ以外のテーマも当然有しているのです。

しかし、その中で「別れ」も一つの重要なテーマであったことは間違いありません。
前述したさくらの季節の二つの物語の一場面を、ここで引用してみることにしましょう。
まずは、さくらが入学してきた第26話、
家に連れ戻そうとする兄と口論になる場面です。

「分かった。どうしても帰らないというのなら、
 お前はもう僕の妹ではない。どうする? さくら」
「私は帰りません!」
「そうか」
「待って!」
「いちご様、ファッションショーオーディションのこと、教えてくださいませ」
「でも……」
私は、アイドルになりたいのです!」 (第26話)


ここでは、小さい頃守ってもらっていた兄からの別離が問題とされています。
兄から離れて、立派なアイドルになることが課題とされるのです。
実際にさくらはこの後、(特に自室で)兄のことについて悩んでいます。
しかし、いちごの言葉もあって、無事に兄から自立することができました。

次に、いちごたちが中等部を卒業する第74話、
卒業式の後、さくらがいちごたちを見送る場面です。

「さくら!」
「さくらちゃん!」
「あ、はい……」
「あ、おしゃもじ! さくらちゃんが持っててくれたんだ」
「はい」
「受け継いで! 私たちのアイカツ!」
「このおしゃもじをお守りに、下級生一同、しかと受け継ぎます。
 でも、でも、先輩たちにもうあまりお会いできないと思うと……
「いや、さくら……」
「意外と会えると思うよ」
「高等部って中等部のすぐ裏だから」
「はい?」
「もう、百歩で着いちゃうよ!」
「百歩は無理でしょ」
「そうかなー?」
「そうだよ」
「そうなんですか!」 (第74話)


ここでは、いちごたちとの別れに際して寂しく思うさくらが描かれています。
そして、さくらは第26話と同じく、いちごたちの言葉で前を向くのです。
やはり「別れ」が問題にされていることが分かると思います。
ただし、第26話と異なるのは、第74話では、
さくらがどうなったかという結果が描かれていないということです。
第26話では、兄のことについて悩んでいたさくらが、
立派にステージに立ち兄に認められたことで、
兄から自立したという結論が堂々と描かれていました。
それに対して第74話では、別れを寂しく思っていたさくらが、
その後どうなったのかということは描かれていません。
「意外と会える」と言われて立ち直る様だけが描かれるだけで、
さくらがその後、やはり寂しく思ってしまったのか、
それともしっかりと別れを受け止めて進んでいったのかは不明でした。

もちろん、端々で描かれるさくらの姿から推測はできたかも知れません。
しかし、明確にどうなったかということは描かれていなかったと言えるでしょう。

第102話におけるさくらのあかりたちへの言葉は、
この、第74話で描かれなかった結果の部分に他なりません。
これまで度々別れを経験して、寂しさも抱いて来たさくらが、
別れを控えた後輩に別れをポジティブに捉えることを説けるようになったのです。

そこには、別れを受け止められるようになったということを見出せないでしょうか。

さくらは、かつていちごが言ったように、
「意外と会える」という言葉であかりを慰めませんでした。
さくらは彼女自身の言葉で、あかりたちを励ますのです。
その言葉は、たった一言二言でしかありません。
しかしそれはさくらだからこそ語れた、これまでの経験の上に在る言葉だったのです。



○関連記事

     「涙」と「おしゃもじ」が意味するもの (第74話)

    再定義されるあかりの原点――本当の目標は真似でなくて (第101話)


テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

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