スポンサーサイト

--.--.-- --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

誰かの手を引く私は、誰かに手を引かれた私 (アイカツ!第89話考察)

2014.07.06 09:30|アイカツ!
TVアニメ/データカードダス アイカツ! POP ASSORTTVアニメ/データカードダス アイカツ! POP ASSORT
(2014/06/25)
STAR☆ANIS、りすこ from STAR☆ANIS 他

商品詳細を見る


今回は、『アイカツ!』第89話「あこがれは永遠に」を考えていきます。
前半は新CM、後半は星座ドレスでのステージと、見せ場の多いユリカの一話であったと思います。
この話の中で最初に目を引くのは、ユリカが朝食のシリアルのCMに出たということです。
作中でも強調されているように、これはユリカの新しい挑戦であったと思います。
それも、一つ間違えれば吸血鬼のキャラが崩壊しかねない、リスクのある挑戦です。
それでも挑戦し、成功できた点に、ユリカの成長を見出すことができます。
きいの言うように、ユリカに「自信」があったからこそのCM出演でした。

しかしCMは、ユリカ個人の成長の結果としてだけ提示されているわけではありません。
彼女の新展開の影には、パートナーの存在もあったと考えられます。
この記事では、第89話のこの側面をピックアップすることから始めて、
そこからユリカとある人物との類似を指摘したいと思います。



○『アイカツ!』第89話:誰かの手を引く私は、誰かに手を引かれた私


(1) 挑戦のきっかけとしてのパートナー

まず、注目したいのは、ユリカのCMが決定する場面の最初に、
「2ヶ月前」という字幕がついているということです。
このように具体的に時間が指定される例は、ここまでにもあまりなかったと思います。
何故珍しく、「2か月前」ということがわざわざ示されたのでしょうか。

私は、ユリカのCMへの挑戦が、ある出来事の直後であることを強調するためであったと思います。
ある出来事とは、ユリカがかえでとパートナーになったことに他なりません。
二人がパートナーとなる第79話の放送があったのは、現実の4月末のことでした。
『アイカツ!』という作品は、クリスマス等のイベントの回を確認すれば分かるように、
現実の時間の進行と大体足並みを揃えているため、
二人がパートナーになったのも、4月末であったと推定できます。

これに対して、ユリカが朝日に挑戦する決意をしたのは、
今から「2ヶ月前」の5月上旬の頃です。
ユリカが4月末にかえでとパートナーになった直後であったと考えられます。
この時期に、ユリカは自身のイメージとは異なる領域に飛び込んでいるのです。
その決意の裏には、かえでといっしょに行う活動があったと思います。
実際に、ユリカはかえでとの活動において、
自分の領域ではない、かえでの領域にも挑戦しています。

「実はわたし、ずっと好きだったの」
「え!?」
「かえでのマジック!」
「そうなんだ。じゃあトゥギャザーしちゃう?」
「え?」
ステージと一緒にマジックしよう! 二人で吸血鬼になって
「素敵!」 (第81話)


パートナーとの活動は、新しい挑戦への契機と位置付けられているのです。
パートナーとして活動する中で、相手の領域にも踏み入って、
結果として自分にとっては新しいものを取り入れていく。

第81話の記事でも述べましたが、こういったテーマが、
特にパートナーズカップに際しては提示されていました。

第81話で、ユリカが最高のパートナーの証として、かえでに絞りたての血、
もとい「ブラッドオレンジジュース」を差し出す場面は象徴的です。
あれは、第20話等のように「トマトジュース」でなかったことに意味があると思います。
というのも、オレンジはかえでのイメージカラーです。
ユリカが自分を保ちながらも、かえでに近付き、自分を変えてもいるということが、
血のような赤さは保ちつつ、トマトをオレンジに変えているという点に見出せます。

第89話の朝日を浴びるCMも、ユリカが自分を保ちつつ、
自分を変えてもいく挑戦に他なりませんでした。
ユリカのCMを見たセイラは、次のように評価しています。

「ハッピーレインボーは新鮮で可愛く映ってたし、
 藤堂本来のバンパイアキャラは、微塵もぶれてない!」 (第89話)


ユリカはパートナーとの活動と同じように、自分一人の活動においても、
自分をぶれさせることはなく、新しい領域へと挑戦していくのです。
そして、その挑戦のきっかけが「シリアル」のCMであったことは、
ブラッドオレンジジュースと同じように意味ありげに映ります。
というのも、シリアルは「アメリカ」生まれの食品です。
新CMの裏にはかえでの存在があったことが仄めかされています。
朝日への挑戦は、ユリカ自身の成長の結果として提示されていると同時に、
かえでと組んだことにより始まった新しい挑戦の一つとしても提示されているのです。


(2) ユリカと美月の類似

次に、ユリカが太陽の下に出たという事実に注目します。
新しい挑戦の結果、バンパイアらしく月の下に現れていたユリカは、
これまで縁のなかった朝日の下に出ることになりました。
これは、みくると出会い、『太陽のSuncatcher』で太陽の下に出た美月を彷彿とさせます。
美月もユリカと同様に、専ら月のイメージの下に自分を置いていました。
それが、みくるとパートナーになったことで太陽の下に出て、
果てはソレイユの光を受けて、それ以上に輝くサンキャッチャーとなったのです。

このWMの美月に、今回のユリカは重ねられていたと思います。
つまり、ユリカも第79話でかえでとパートナーになって、
そこから朝日の下へと進み出て行ったのです。

よって、ユリカが今回やり遂げたことというのは、
かえでというパートナーの存在を一つの鍵として、
月のない朝日の下に出て行くということに他ならなかったと思います。
これは美月が、みくるというパートナーを鍵として太陽の下に出て行ったのと同様で、
ユリカが美月と並べて描かれていると考えられます。


(3) 誰かの手を引く私=誰かに手を引かれる私

最後に、『永遠の灯』に触れつつ第89話のテーマについて考えてみます。
ここに至るまでに、今回のユリカは、
美月と並べられて描かれているということが明らかになりました。
それもあってか、今回披露されたユリカの『永遠の灯』は、
偶然か同じCDに収められることとなった『笑顔のSuncatcher』に非常に似ています。
もちろん、二つは曲調からすれば全く異なるものと言えるでしょう。
しかし、二つの曲の大まかなテーマは、そこまで異なるものではないのです。
それぞれの歌詞の一部を引用してみましょう。

シエスタみたいに 枯れた海辺の街へ
バスから降りてきたシャイニーガール
色めきたつ波 曇りから青空に
噂の渦まきおこす

みんなだってもっと イキイキと輝ける
ハートは踊る 嬉々らキラキラして(中略)

そう あなたもサンキャッチャー  『笑顔のSuncatcher』


終焉を待つ世界みたいに 暗闇の中 視線彷徨う
君の願いを叶えたはずなのに...

鳥籠の中 どうして君は ずっとそこから出てこないの?
扉の鍵は僕が壊してきたのに  『永遠の灯』


『笑顔のSuncatcher』は、「シャイニーガール」が「みんな」に、
もっと輝けることを呼びかけていく歌詞に、
『永遠の灯』は、「僕」が「君」を鳥籠から連れ出そうとする歌詞になっています。
両方とも、誰かが誰かの手を引いていこうとする点では似たテーマと言えます。

そして重要なのは、それぞれの曲を歌うアイドルが、
曲中に登場する二種類の人物の、どちらにも重ねられるということです。
美月は一方で、自ら輝き周囲を熱く輝かせる「シャイニーガール」ですが、
他方で、みくるやソレイユに一層輝かせてもらう「サンキャッチャー」でもあります。
同様にユリカも、ちまきとの関係においては、鳥籠を開ける「僕」の側でもありますが、
かえで(第79話)やいちごたち(第20話)に鳥籠から連れ出してもらう「君」の側でもあります。
アイドルは、曲に登場する二種類の人物のどちらでもあるのです。


誰かの手を引く私は、誰かに手を引かれた私でもある。


ユリカは、美月と重ねられる中でこのテーマを今一度提示したと言えます。
第88話では、織姫に教示を受けた者である美月が、
今度はいちごたちに教示を授けていく姿が描かれていました。
第89話でユリカが行ったことというのも、これと変わりありません。
ユリカは末尾で、マスカレードの像を見上げて、物思いにふけります。

「昨日はお疲れ様。いいステージだったわ。何か考え事でもしていたの?」
ここに座って、偉大な先輩たちのことを考えてると、
 今もたまに、自分がアイカツしてるのが信じられなくなるんです
「藤堂は一歩一歩、自分の道を切り開き、階段を上ってきた。
 あなたは間違いなく、唯一無二のアイドルよ」
「ありがとうございます」 (第89話)


ここでは、ユリカに「偉大な先輩たち」への憧れもあったことが示唆されています。
「偉大な先輩たち」の中の一組は、『変身カレンダー』の主人公を思い出させる、
マスカレードに他ならなかったでしょう。
そうやって、「偉大な先輩たち」に手を引かれてきたユリカが、
今度は先輩としてちまきの手を引いていくのです。
こういった「つながり」は、『SHINING LINE』で歌われているものに他なりません。
ユリカは自分がもらったバトンをちまきに繋ぎ、彼女と光のラインで繋がったのです。



○関連記事

  月と花の出会う場所:「Suncatcher」というイメージ (第81話)
  ミューズでもあるパートナー (第85話)


テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

プロフィール

天秤

Author:天秤
天秤と申します。
アニメや漫画など、好きなものについて考えたことを書き込みます。
よろしくお願いいたします。

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

カテゴリ

最新記事

最近のつぶやき

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

アクセスカウンター

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

RSSリンクの表示

リンク

QRコード

QR

  • ページトップへ
  • ホームへ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。