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シンデレラガール「ズ」というタイトルの意味

2014.05.24 15:00|アイドルマスター
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(2013/11/25)
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今回は、アニメ化も決定したシンデレラガールズの、漫画作品の一つである、
『アイドルマスター シンデレラガールズ ニュージェネレーションズ』について、
内容を少し紹介しつつ、考えていきたいと思います。
この作品は、どのような作品であったと言えるのでしょうか。

あらすじを簡単に説明すれば、所長のミスで事務所に入った卯月、凛、未央の三人が、
シンデレラガールズとしてアイドルの階段を駆け上がっていく物語です。
ニュージェネレーションズの三人を中心に据えながらも、
他のシンデレラガールズとの関わりが描かれていきます。

個人的には、ここが見所の一つではないかと思うところです。
特に、先輩アイドルとしての泰葉の登場は光るものがあるのではないでしょうか。

「…それにしても ライバルに塩をおくるなんて…私も変わったな」
「えっ!!」
「ライバルだなんて そんな…私達駆け出しですし 同じ事務所ですし…!」
ライバルはライバルだよ
 みんな仲間だけど でも それだけじゃないよ

「この前3人にみんな仲間だけどそれだけじゃないよって
 偉そうに言っちゃったよね」
「あ はい」
「あれは子役時代に学んだこと…
 でも みんなライバルだけどそれだけじゃない
 みんなには当たり前のことかもしれないけど それが
 アイドル目指してから私が覚えたこと」 (2巻96-97ページ、148-150ページ)


泰葉の言葉は、この作品のテーマの一つであったと思います。
そして彼女だからこそ、この言葉は抽象的な単なる箴言に過ぎないものではなくて、
きちんと現実の重みを伴った、経験に裏打ちされたものになっている気がします。
この作品は、卯月、凛、未央の三人以外のメンバーも重要な位置を占めているのです。

さて、この作品について私が注目したいのは、終盤にかけての展開です。
物語のクライマックスでは、凛一人がスポンサーに見出され、一人先に行ってしまいます。
これを受けて卯月と未央は、凛の背中を追いかけ、
「3人一緒に大きいステージに立ちたい」という夢を掴もうとするのです。
私はこの流れの中で、この作品が或るシンデレラガールの物語ではなく、
或るシンデレラガール「ズ」の物語であることを高らかに宣言していると思います。
タイトルが複数形であることの意味をしっかり見せている気がするのです。

現に凛を見出した、スターレディアンスグループの岩崎喜久子は次のように述べています。

「長年いろんなアイドルを見てきた私にはわかる
 あなたは新しいシンデレラガールになれる」 (2巻115ページ)


こういう台詞を置いた上で、再び三人へという流れに持っていた点に、
これはシンデレラガール「ズ」の物語であるという強いテーマが見出せると思います。
すなわち、凛が一人アイドルの階段を駆け上がっていく、
そのようなシンデレラガールの物語に、否を突き付けるのがこの作品なのです。

その結果示されるのは、三人で一緒に駆け上がっていく、
シンデレラガール「ズ」の物語に他なりません。

しかし、それでいて、凛は他の二人と歩幅を合わせて進んでいくわけではありません。
シンデレラガール「ズ」の物語であるからといって、いな、であるからこそ、
護送船団方式で三人が進んでいくことは良しとされないのです。
凛は一度喜久子の誘いを断ろうとしますが、それは否定されています。

「凛ちゃん 気持ちはわかるけど駄目だよ
 うづりんや未央ちゃんと一緒に歩んできたことも
 約束のこともわかってるつもり
 でも あの二人なら凛ちゃんが
 折角のチャンスを棒に振ることの方が怒ると思うの」
「それは…」
「凛くん その二人も仲間でありライバルだってこと
 忘れちゃいけないよ」 (2巻116-117ページ)


他の二人の側が、凛の隣にいることを認めさせようと頑張っていく。
それがここで提示されるシンデレラガール「ズ」の物語なのです。
ただ三人で歩んでいくことが肯定されているわけではありません。
「仲間」という言葉に薫る「甘さ」は、「ライバル」という言葉で払われています。
仲間でもありライバルでもある同輩たちとともに階段を上がっていく。
それがシンデレラガールの物語ではない、シンデレラガール「ズ」の物語です。
この作品の最後は、次の言葉で飾られています。

――みなさんは アイドルに大事なもの 何かわかりますか?
 容姿? スタイル? かけ出しの私にはまだわかりません
 でも――確かなことは一つ

 それは輝ける仲間が ここにいるということ―― (2巻199-200ページ)


シンデレラガール「ズ」の物語であるからこその、この言葉ではないでしょうか。



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テーマ:アイドルマスター
ジャンル:アニメ・コミック

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