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今ここにある新しい生活の強調 (ルーンファクトリーフロンティア考察)

2014.03.12 17:30|ルーンファクトリー
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今回は、『禁忌のマグナ』の公式サイトも出現したことですので、
『ルーンファクトリーフロンティア』について考えていたことをまとめてみたいと思います。
注目するのは、メインストーリーのボスを倒した直後の、次の場面です。
ミストは魔法生物に対して、トランルピア村に一緒に行くことを提案します。

「あ、そうだ! 犬さんも一緒に帰りませんか? きっと楽しいと思います」
「ありがとうございます。でも、ぼくがそちらに行くとご迷惑がかかります」
「ルーンを吸い取ってしまう力のことですね? それなら、
 今度夢の中で精霊さんたちに注意するよう言っておくので大丈夫ですよ」
「え……そんなことできるんですか?」
「たぶん、大丈夫だと思います」
「あ、ありがとうございます。でも、ぼくはここに残ります。
 ぼくにも……家族がいるから……
「そうか! この世界の人々は君のことを……


ここで、魔法生物が異世界に封じ込められる原因となった、
彼の体質の問題が割とあっさり解決できるものであると示唆されています。
この辺りはさすがミストと言ったところですが、重要なのは、
解決策があるにも係らず魔法生物が帰らないことを選ぶということです。
わざわざ解決策を提示しながら、「それでも」を物語は描いています。
何故、「それでも帰らない」ことが最後に描き出されているのでしょうか。
けだし、この問いはルーンファクトリーシリーズに通底するテーマに関連しています。
もしよろしければ、これまでの作品を思い出しつつお付き合いください。



○『ルーンファクトリー』:今ここにある新しい生活の強調


ルーンファクトリーシリーズに通底するテーマについて、最初に説明していきます。
このシリーズでは、基本的に「今ここにある新しい生活」が強調されています。
すなわち、何らかの原因があってそれまでいたところを離れざるを得なくなった人物が、
新天地で新しい生活、人間関係を作り上げていくというのが、
シリーズの全ての作品に共通するテーマであると考えられます。
1から4では「記憶喪失」が同じく新天地に居つく理由になっていました。

そこで描かれるのは、当初はやむなくそこに居ついたのにもかかわらず、
段々とそこでの暮らしが大切なものになっていくということです。
例えば1のラグナは、物語佳境で村を守るために単身戦車の前に立とうとします。
村は、最終的にはそうして命を賭けられるほど大切なものになっていくのです。

強い吸収力を持ったがゆえに異世界に閉じこめられた魔法生物は、
記憶をなくしたがゆえにその土地に居ついた主人公たちと同じであると考えられます。
何らかの原因があって、それまでいたところにいられなくなってしまった。
しかし、彼はそこでずっと孤独であったというわけではありませんでした。

作中では魔法生物が送られた異世界の描写がほとんどなく、
あのラストバトルが行われた殺風景な場所が「異世界」の全貌と捉えられがちですが、
先に引用した魔法生物の言葉と後の手紙の中身を鑑みると、実際はそうではありません。
すなわち、第一に魔法生物の他にも、彼に「家族」と評される存在がそこにはいます。
これは彼の創造主とは異なる、彼が新天地で見つけた新しい家族です。
この「家族」のために魔法生物は異世界に居残ることを選んでいます。
第二に、後の手紙でジェルバインが農耕に励んでいることが語られていることから、
作物を育てることのできるような土地がきちんとあることが分かります。

おそらく、トランルピア村に近いものが異世界にもあると推測できます。
放り出された異世界で、魔法生物はかけがえのない生活を手に入れたのです。

ここで示されているように、「元いたところに帰れるようになること」ではなく、
「新たな暮らしを見つけること」こそ、ルーンファクトリーの救済なのです。
だから歴代主人公たちは途中から記憶を取り戻そうとしなくなります。
以前の生活がある程度分かっても、そこにもはや帰ろうとはしないのです。
重視されるのは「今ここにある新しい生活」に他なりません。

フロンティアで興味深いのは、ボスであったジェルバインすら、
このルーンファクトリーのテーマの中で救済されていく(だろう)ということです。
つまり、彼は事件の後、やむなく魔法生物と異世界に留まることになりましたが、
そこで新しい生活を送っていくことになります。

魔法生物(たち)とともに、土いじりをしながら生きていくことになるのです。
このことは先にも述べたように、魔法生物からの手紙で示されています。
彼もまた、新しい生活を獲得する主体として受け入れられていきます。

結論として、今や問題は解決されたのにも係らず魔法生物が留まるのは、
彼が異世界で新しい「家族」を手に入れたためであり、
それが描かれた点にルーンファクトリーらしさを見出すことができます。
何故、唐突に魔法生物の「家族」の話が持ち出されたか。
何故、「戻ってもいいのに戻らない」という魔法生物の決断が描かれたか。
その問いの向こうに、全作品に通底するテーマが現れているのです。
かけがえのない、「今ここにある新しい生活」というテーマが。


テーマ:ルーンファクトリー フロンティア
ジャンル:ゲーム

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