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「モノマネではない」と「人生をお借りする」の両立 (アイカツ!第七十話考察)

2014.02.23 10:21|アイカツ!
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(2014/02/26)
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今回は、第70話を見ていて私が気付いたことをまとめてみたいと思います。
特に注目するのは、「四人はきちんと役になり切れていたのか」ということです。
オーディションでは、パソ君の判断に従ってそれぞれ一見合わない役を演じることとなり、
結果として、当初監督にも「役を掴み切れていない」という評価を受けていました。
そして最後まで、例えばセイラが腹ペコキャラを自分のものにする明確な描写はありません。
よって、今回の話を見れば、先の疑問が当然浮かんでくると言えるでしょう。
だからこそ、その疑問を念頭に置いて、第70話を見返してみたいと思うのです。
もしよろしければ、内容を思い出しつつお付き合いいただければ幸いです。



○『アイカツ!』第70話:「モノマネではない」と「人生をお借りする」の両立


1. 対照的なティアラと織姫:ティアラの「常識的な」反応から

第70話は、蘭が心得の話を出す部分が最も顕著ですが、
いちごたちがスワロウテイルのオーディションを受けた、
第21話を受け手に想起させつつ進行していく形になっています。
第68話も、マリアが星座ドレスをみんなの協力を受けて獲得する話であり、
さくらがプレミアムをもらう第30話の流れをなぞっていました。
最近の物語では、このようなセルフパロディ的なものが多いと言えます。

今回はそういった話の中で、ティアラが織姫と対照的に描かれていました。
つまり、彼女は今回、無茶苦茶なオーディションを終始不安げに見つめるのであり、
この辺りが、監督と一緒に過去を懐かしみながら見ていた第21話の織姫とは真逆です。

アイドルでなかったティアラならではの常識的な狼狽と言え、
アイドルであった織姫との立場の違いが仄めかされています。

第65話で織姫とティアラの姿勢の違いは明確に示されていますが、
その根幹にあるのは「アイドルであったかどうか」という点にある気がします。
織姫は基本的に自分自身が磨かれてきた方法を踏襲していますが、
ティアラはIT系出身らしく割と革新的な方法でそれに立ち向かうのです。
ドリームアカデミーの最新式な設備は特にティアラらしい部分です。
第70話においても、ティアラと織姫の違いがさりげなく提示されていたと思います。


2. 「モノマネではない」と「人生をお借りする」の間の緊張

先述の通り、第70話では「四人は役になり切れていたのか」ということが問題になっています。
これはそもそも、『アイカツ!』という作品が演技に関して、
時に相反することもあり得る二つのテーマをこれまでに描いてきた上に、
それらをこの一話に両方詰め込んでみせたことによって生じたものです。

すなわち『アイカツ!』は、「演技はモノマネではない」というしおんの箴言(第14話)と、
「演技は誰かの人生をお借りすること」という心得(第21話)の二つを提示しているので、
アイドルは「誰か」になり切らなければならないのと同時に、
他ならぬ「自分」でもあり続けなければならないのです。

実際第70話では、誰かの人生をお借りするということを蘭が、
単なるモノマネをすればいいわけではないことをあおいがそれぞれ伝授しています。

「演技とは、誰かの人生をお預かりすることだって、昔教わった」
「元祖エンジェルスの真似じゃなく、
 新しいクールエンジェルスを作ればいいと思う!」 (第70話)


この二つが問われるオーディションだったので、
自分であり続ける(=必ずしも役に当てはまらない部分を持つ)ことと、
役になり切る(=自分ではなくなる)ことの両方が描かれることになり、
結果として先の問いが浮かぶ展開となったと考えることができます。
彼女たちは若干配役からは逸脱気味でありながらも、彼女たちらしくエンジェルスを演じました。
ここに先の二つの両立に伴う緊張を見て取ることができると言えます。
「新しい」クールエンジェルスになるためには、
役を演じながらも、彼女たちらしくもないといけなかったのです。

とはいえ、四人は肝心なところではきちんと役になり切っています。
すなわち、敵役四人が現れたとき、彼女たちはリーダーの一声を契機に「敵同士」として対峙して、
財宝を目的とするチームであったら実際にそうするであろう行動を取りました。

あの場面は第21話で、いちごとおとめがあおいたちと本気で対峙した場面を明らかになぞっており、
四人がきいの掛け声の後、かつての二人のように役になり切っていたことを強調しています。
とりわけ半ばリーダーを無視して先に進んでいたそらが、リーダーを先に行かせる点は象徴的です。


3. 役を演じることが与えてくれるもの:「リーダー」になったきいの成長

しかし四人の中で一番役になり切れていたのは、やはりきいであったと思います。
きいがリーダーに選ばれたのは、財宝を見つけるという探検隊の目的からして、
彼女に合っていると判断されたからだと思いますが、
それ以上の「リーダー」に、きいはきちんとなり切っていました。

きいが「探検隊のリーダー」に合っていたというのは、
彼女が隊員を引っ張っていく立場としては向いていたということを意味します。
探検隊は財宝の在り処に辿り着くのが目的なので、
そこでいう「引っ張っていく」とは目星をつけた地まで仲間を連れていくことに他なりません。
そしてそれは、事前準備の類が得意なきいが最もよく成し得ることです。
きいはオーディションの前日に地図を確認していましたが、
ああいう作業をきちんとできることこそ「探検隊のリーダー」に必要なことと言えます。

そこから、きいがそれ以上のリーダーになったというのは、
仲間にとって「頼れる」存在になったということです。
監督の用意した敵役が現れて動揺が走る中、
第一に目的を思い出し、仲間に号令をかけたのは他ならぬきいでした。

その場面を確認してみることにしましょう。

「何でスターライトのみんなが!?」
「足もとには気を付けた方がいいですぜ、お嬢さん方!」
「お宝はオレたち山賊がいただく」
「その水晶を渡してもらおうか」

「敵役は若手実力派に頼んだの。ドリアカさんのためならって、
 急な依頼にも、みんな喜んできてくれたわ」

これはきいたちが力を合わせて手にしたもの!
 絶対絶対誰にも渡さないよ!
「リーダー……!」 (第70話)


本人は最後まで気付いていませんでしたが、このとききいは確かにリーダーになっていたのです。

このように、自分には合わないと思われる役を演じていく中で、
これまで自分にはなかった要素を身に着けていくという「演じることによる成長」は、
第43話でしおんが経験したことに近いかも知れません。
自分が役に与えるものがあるように、役が自分に与えるものもあるのです。



○関連記事

  ドリームアカデミーの「チームワーク」 (前回の記事:第68話考察)


テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

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