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再定義されるあかりの原点――本当の目標は真似でなくて(アイカツ!第101話考察)

2014.09.27 11:55|アイカツ!
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今回は、『アイカツ!』二年目の最終話である第101話を考えます。
第101話は、美月を目指して邁進してきたいちごから、
あかりがなかなかバトンを受け取れず、いちごから逃げ回る姿が印象的でした。
それでは何故あかりは、いちごからなかなかバトンを受け取れなかったのでしょう。
今回はこの問いについて答えを出してみようかと思います。

けだしそれは、あかりが「いちごのような(トップ)アイドルになりたい」という自分の気持ちに、
明確に気付いていなかったためです。
いちごは第1話で美月を見て、ナチュラルに美月のようなアイドルを目指し始められたのですが、
あかりはいちごを見た瞬間に、いちごのようなアイドルを目指せなかったのではないでしょうか。
現にあかりは、今回いちごに捕まって彼女の話を聞いたことで初めて、
トップアイドルを目指すという自分の目標に気付いたようでした。

「私にも分かるよ。その感じ」
「えっ?」
「生まれて初めて見たアイドルのステージが、美月さんだったんだ。
 その日は胸のドキドキが止まらなくて夜も眠れなかったんだ」
「わあ、おんなじ!」
「そう、おんなじ」
「星宮先輩は、その後どうしたんですか?」
「ここに来た」
「えっ?」
「あおいといっしょに、スターライトの編入試験を受けた。
 そして、憧れの美月さんがいるスターライトに来たの。
 スターライトに入ったあの日が、私のアイカツのスタートだった」
「私も、ここに来ました!
 憧れの星宮いちごちゃんのいる、スターライトに入りました!」
「うん! しかもあかりちゃんは自分で決めて、自分で来たんだよ」
「自分で……。私、星宮先輩が目を逸らせないほど綺麗だったから。
 私……私、あのときに決めたんだ、アイドルになるって!」 (第101話)


ここで行われているのは、あかりがいちごを初めて見て、
設定した目標が何であったのかということの再定義です。
第76話に明らかなように、あかりはステージで輝くいちごの姿を見て、
「いちごちゃんになること」を目指しました。
本当は、あかりはいちごのようなアイドルになりたいと思ったのでしょう。
しかし、あかりはそれをいちごの真似をすることと取り違えてしまいます。
あかりにとっては当初、「いちごちゃんになること」とは、
いちごのようなトップアイドルに自分がなることではなくて、
いちごを真似することでいちごのようになることを意味していたのです。

しかし、それがあかりの本当の目標ではなくて、取り違えた目標であったことは、
あかりがスターライト学園の試験を自分で受けにきたことから見て取れます。
いちごを真似して彼女のようになることが第一の気持ちであったのなら、
スターライト学園に行く必要はなかったはずです。
外見をいちごに似せて、いちごのように振舞うだけでよかったはずなのです。
それなのに、あかりの真似はそこで留まりませんでした。
あかりは単なる真似だけで満足せず、スターライト学園を受験して、
いちごの方へと向かうことを自分で選んだのです。

そこに見出されるものは何であったでしょうか。

それは、「いちごのような(トップ)アイドルになりたい」という意味の、
「いちごちゃんになりたい」に他なりません。
第1話でいちごが美月を見て、ナチュラルに自覚した気持ちと同様のものです。
これがあったからこそ、あかりはスターライト学園を受験して、
いちごと同じ舞台に向かったのです。
かつていちごが美月に向かったように。

このことに、あかりは第101話になってようやく気付きます。
いちごが美月を見て目を離せず、ふわふわした気持ちになって、
スターライト学園を受験したという、自分の場合とうり二つな経緯と心情を聞いて、
自分もいちごと同じように、いちごの立つところを目指して来たのだということを悟るのです。
それゆえに、ふわふわした気持ちから逃げることはやめて、
その気持ちを抱いて、いちごのいる遥か上空へと飛んでいくことになります。
このことは、『SHINING LINE*』を歌う際のイメージに表れています。

ここまで来て問題となるのは、何故あかりが、
いちごのような(トップ)アイドルになりたいという自分の心情に、
ここまで気付けなかったのかということです。
先述のとおり、あかりは最初にいちごを見た瞬間から、
この気持ちを持ってはいたのだと思います。
本来「いちごちゃんになりたい」は、いちごのようなアイドルになることを意味したのでしょう。
けれども、それをいちごを真似して、
本当にいちごのようになることと取り違えてしまったために、
それが本当に意味することに気付けなかったのです。
そして、この取り違えは、あかりに自信がなかったために起きたと考えられます。
自信の無さは、第80話、第96話から第97話と、
あかりが登場する度に強調されてきたあかりの特徴です。

自分がトップアイドルになっていちごの隣に並ぶということが、
到底想像できるものではなかったため、目標を取り違えたのではないでしょうか。
真似して姿を似せるだけであれば、誰にでもできます。
無自覚に「いちごちゃんになりたい」の意味をずらしていたのです。

これはあかりが弱いわけでなく、美月に憧れ、
そのまますごくナチュラルに美月のような(トップ)アイドルを目指し、
あまつさえ喰らいついていけるいちごが人並み外れていたのだと思います。
『SHINING LINE*』においても、目標へと手を伸ばすのには、
「ありったけの勇気」を出すことが必要ということが歌われています。
あかりに当初それはできず、色々な経験を経て自信をつけた後、
今回やっと本当の気持ちを見つけられたとは考えられないでしょうか。
「私、あのときに決めたんだ、アイドルになるって」。
いちごのような(トップ)アイドルになりたい、きっとなるという気持ちです。

結論として、あかりがなかなかいちごからバトンを受け取れず、
むしろ彼女から逃げてしまっていたのは、
あかりがそのバトンを受けるに足る自分の気持ちに気付いていなかったためです。
いちごのようなアイドルになりたいという、いちごと同種の気持ち。
これがあって初めて、あかりはいちごが美月から受け取ったバトンを、
今度はいちごから引き継いで、(トップ)アイドルを目指し上へ向かって行くという、
いちごが走ってきた物語の続きを走れるようになります。
あかりは確かに、第101話で「スタートライン」に立ったと言えます。

重要なのは、この鍵となる気持ちについて、
あかりは第101話でいちごから教えてもらうことで初めて得たわけではないということです。
何度も繰り返しているように、あかりは最初からその気持ちを持ってはいたと思います。
ただ、通常誰にでもある自身の無さゆえに、それに気付くことができなかった。
このことは、第101話の冒頭でも仄めかされています。

「スターライト学園……。そうだ! 私はもう、ここの生徒なんだ!
 ここはアイドルの滑走路。大空あかり。あの大きな空へ、羽ばたきます!」 (第101話)


いちごと話す前から、あかりは(いちごたちのいる)大空へと羽ばたこうとしているんですよね。
ここは、あかりがいちごの方へ飛んでいきたいという気持ちを、
あらかじめ持っていたということを表現していると思います。
いちごはあくまで、あかりに自分の気持ちを気付かせたに過ぎません。
あかりは自分の気持ちでもって、アイドルの輝く大空へと向かって行くのです。



○関連記事

   アイドルを支える三つの言葉 (第九十七話)


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テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

あこがれは「最初の」道しるべということ (アイカツ!第95話考察)

2014.09.21 16:45|アイカツ!
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今回は、『アイカツ!』のオープニングである『SHINING LINE*』の歌詞について、
第95話等の内容を踏まえて考えていきます。
取り上げるのは、一番中の「いつでもあこがれが最初の道しるべ」という部分です。
アイドル活動における「あこがれ」の重要性は、
一年目からずっと強調されてきたところであり、
例えば第47話では極めて強力に提示されていました。
疲れが溜まって倒れもした美月が、その後最高のパフォーマンスを成し得たのは、
マスカレードへの「あこがれ」の力のために他ならなかったのです。
美月、いちご、あかりというラインの中で、あこがれの力は特に描かれてきました。

先述した部分は、そういった「あこがれ」のことを歌っている部分ですが、
ここで気になるのは、それが単なる「道しるべ」とはされていない点です。
すなわち、「最初の」道しるべとされているのです。
「最初の」という限定形容詞がかかっています。
何故、「あこがれが道しるべ」と歌わずに、「あこがれが最初の道しるべ」と歌うのでしょう。
この「最初の」という限定に込められた意味を、今回は探っていきます。
そして、これを考えるヒントとして、第95話を改めて眺めてみることにいたしましょう。



○『アイカツ!』第95話:あこがれは「最初の」道しるべということ


第95話で改めて明示されていたドリームアカデミーの基本テーマは、
「あこがれを追いかけること」でなく、「自分の道を確立すること」であったと思います。
「あこがれ」は重要なきっかけではあるのですが、それとのある程度の距離感が、
ティアラやセイラの在り方には表れています。

すなわち、ティアラについてもセイラについても、
織姫やいちごがきっかけとしてあったことは強調されている一方で、
彼女たちを追いかける方向でなく、彼女たちに対峙する方向に向かうのです。


特にセイラについては、当初追いかける姿も描いた上で、切り替えさせています。
というのも、第65話でセイラは、一度はスターライト学園を目指すのであり、
その姿には「いちごを追いかける」様を見出せます。
『アイカツ!』は、そのような「追いかける」道があることも提示しながら、
そうでない道をセイラに歩ませていると言えます。

この、憧れをきっかけに動き始めつつも、「あこがれを追いかける」だけでなく、
「自分の道を確立し、あこがれと対峙する」ドリームアカデミーのテーマというのは、
美月を追いかけるところから始まり、そこからの卒業で締めを迎えた一年目と好対照です。
同時に、この一年目の内容を受けたものとも言えます。

というのも一年目は、いちごが美月と並ぶことを目指す姿を描き、
「あこがれを追いかける」というテーマをベースにずっと進行していましたが、
終盤にはそこから明らかに脱却しています。
すなわち、いちごが自らアメリカ行きを決めたとき、
彼女は明らかにあこがれからの卒業を果たしているのです。
アメリカに美月はいないのに、いちごはその道を選びました。
ただ「あこがれを追いかける」ならば、その選択は有り得なかったでしょう。

あのいちごの決断に見出せるのは、『アイカツ!』という物語が、
「あこがれを追いかける」というテーマから卒業する、その姿であったと言えるでしょう。
ただあこがれを追うだけでなく、自分の道を確立して、
後にあこがれと対峙する方向へ、あの瞬間舵を切っています。

『アイカツ!』の二年目というのは、そこからスタートする物語です。

ただ「あこがれを追いかける」だけというところから脱却したいちご。
セイラは、あるいはドリームアカデミーというのは、
そうした卒業を果たしたいちごにふさわしいライバルであるために、
「あこがれを追いかける」だけではない者として強調されているのではないでしょうか。

実際、セイラがアイドルを目指すきっかけというのは、
(ノエルを笑顔にすることができる)テレビでのいちごを見たためですが(第65話)、
彼女は自身のアイドルを目指すきっかけを「いちご」とは言わないんですよね。
彼女は、「ノエルを笑顔にさせたくて」ということを強調します。
そこで「美月」と言うであろういちごとは対照的に。

この辺りにも、一年目と二年目の明白なテーマの差、
あるいは二年目が一年目の先の物語であることを見出すことができます。
あこがれは重要なきっかけですが、それを追いかけるだけではない。
それが二年目の大きなテーマの一つで、そこで新たに参入してきた、
セイラやドリームアカデミーが力強く提示するテーマなのです。
OPも、こうした物語のテーマを反映したものになっていると考えられます。
だから『SHINING LINE*』は、「あこがれが”最初の”道しるべ」と歌うのではないでしょうか。

憧れは「最初の」道しるべであるため、極めて重要なきっかけです。
それがなければ、その道には進んでいけなかったでしょう。
自分を導いてくれる、確かに重要な「道しるべ」なのです。
しかし、憧れは「最初の道しるべ」でしかありません。
ずっとそれを道しるべにして、歩んでいくわけではない。
そういう含意が、『SHINING LINE*』の歌詞には込められているのではないでしょうか。

結論として、『SHINING LINE*』が「あこがれが”最初の”道しるべ」と歌うのは、
『アイカツ!』二年目の物語が、単にあこがれを追いかけるだけのものではないためです。
むしろ二年目は、主にあこがれを追いかけていた一年目の物語の先にあります。
二年目は、あこがれを追いかけるだけでなくて、
自分の道を確立し、あこがれと対峙していくことを描いていく物語なのです。

これを示すために『SHINING LINE*』は、
「最初の」道しるべとしてあこがれを提示すると考えられます。



○関連記事

   美月にいちごと挑むのが、セイラである理由 (第九十二話)


テーマ:アイカツ!
ジャンル:アニメ・コミック

アイドルを支える三つの言葉 (アイカツ!第97話考察)

2014.09.07 21:25|アイカツ!
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今回は、先日放送された第97話「秘密の手紙と見えない星」について考えていきます。
もうすぐ始まる三年目のことをおそらく踏まえて、改めてあかりといちごを扱ったこの話。
特にその中で、いちごがあかりに向けて送った言葉に注目します。
作中では、いちごの言葉は、あおいからの手紙を受けてのものと強調されていました。
いちごの「ファン一号」であるあおいのように、いちごもあかりの「ファン一号」として、
彼女にしか送れないだろう言葉をあかりに送りました。

すなわち、あかりの持つ光は、いちごには「ずっと見えている」ということです。
これは、その人の光を最初から見出していた、
ファン一号にしか送り得ないものであったと思います。

あおいの手紙の中身を初めて読んだいちごが、あかりに届けた言葉。
しかしそれは、必ずしもあおいの手紙だけを踏襲したものではなく、
いちごのこれまでの経験を踏まえた、今のいちごだからこその「言葉たち」であったと思います。
以下では、いちごがあかりに送った言葉に改めて注目し、
それがこれまでいちごを支えてきた「言葉たち」であったことを説明します。



○『アイカツ!』第97話:アイドルを支える三つの言葉


まず注目したいのは、第97話ではいちごとあかりの差異を強調しながらも、
いちごを完璧にあかりとは分離させて、
一人でも頑張っていける天性のアイドルとは定義しなかったことです。
すなわち、あかりほどではないにせよ、いちごもあかりのように、
アイドル活動の中で思い悩むということはあったのです。
第97話は、いちごがあかりと異なり、
「天性の才能」があるということの提示から入りますが、
この点をないがしろにはしていません。
いちごがこれまで、あかりほどに思い詰めたことがない理由については、
この「天性の才能」だけでは済ませてはいないのです。
いちごは「天性の才能」ゆえに、落ち込むような事態に至ったことがないわけではなく、
別の理由によって、あかりほど落ち込むことを回避してきたのだと考えられます。
こここそ、第97話の中で最も重要な部分であったと思います。

結論から言えば、いちごがあかりほどに思い詰めたことがないのは、
いちごが壁にぶつかったときには、必ず、
それを聞いてくれる誰かが傍にいたために他なりません。


いちごに天性の才能があったとしても、
思い詰める状況に陥らないわけではないことは、途中の回想に明らかです。
第97話の前半、いちごは自室で自分があかりに何ができるかを考える最中、
これまでに自分が行き詰まった場面を思い出しています。
いちごも、壁にうち当たることがないわけではないのです。

そのアイドル活動で大変だった場面として、次の三つが思い出されています。
すなわち、第一に美月のようにスペシャルアピールを出せなかった場面(第16話)、
第二にライブとCMを両方ともかけ持とうとするも上手くいかなった場面(第32話)、
第三にアメリカにひとりで赴いた場面(第50話以後)です。

これらは、天性の才能を持ち、抜群のポジティブシンキングを有するいちごでさえ、
心理的に壁にぶつかったことを感じた場面であり、
あかりのように思い詰めたかも知れなかった瞬間であったと言えます。
それでもそうならなかったのは、そのときに話を聞いて、
言葉をかけてくれる誰かが傍にいたからです。


実際に第16話においては、いちごが満足にスペシャルアピールを出せなかったことに、
悔しさを覚えてただずんでいたところで、美月がそれを聞き、
その悔しく思った心情を認めてあげています。
また第32話においては、あすかがいちごに対して、
あなたはみんなを笑顔にできるアイドルであると言ってあげています。
それぞれ、件の場面を引用して確認してみましょう。

「どうしたの?」
「何でも、ないです」
「星宮、遠慮はなしって言ったよね」

「悔しいんです! スペシャルアピール一回しか出せなかった。
 明日のライブ、楽しみにしてる人をがっかりさせちゃう」
「きっと、明日は三回出せる。だってあなたはもう、一つの大切なことを学んだもの
「私、何も……」
「できなくて悔しいと思う気持ち。それがあれば前に進める。
 そう、これでいいと思えばそこでおわり。
 でもアイドルは、常に前に進まなきゃ」
「美月さんも、できなくて悔しいって思うことなんてあるんですか」
「もちろん、毎日思ってる。だから、もっと前に進みたいと思うの。」
「すごい! 美月さんはやっぱりすごい!」
「星宮?」
「まだ一日ある。ぎりぎりまで特訓します!
 スペシャルアピール三回出して、みんなに楽しんでもらいたいから!」 (第16話)


「どうしたの? よかったら話してごらん。
 大丈夫、みんなには内緒だよ」
「今、もう一つお仕事があって、アイドルライブなんですけど」
「あら、楽しそう」
「私、まだ全然できてなくて、みんなの足、引っ張っちゃってて。
 このまま一緒に出てもいいのかな、って」 (中略)

あなたはみんなを笑顔にできるアイドルなのよ

「晴れました! 太陽ばっちりです!」
「よし、撮影再開だ」 (中略)

「さっき何か言いかけた?」
「私、ライブ出たい。だから、特訓つき合ってください!」 (第36話)


どちらの場面も、いちごは一人では落ち込んでいて、
美月やあすかの言葉をもらって、復活しているのが分かります。
いちごも、「天性の才能」で何でも何とかできるわけでなくて、
周りからの言葉もあってこそ、前に進んでいくことができたのです。
その意味で、いちごはあかりと何もかも区別されているわけではありません。

第97話では、あおいの手紙の内容にスポットが当たっていましたが、
いちごからのあかりへの言葉というのは、実際には、
今述べた三つの場面でいちごがもらった言葉のコラボレーションです。
美月のように、あすかのように、そしてあおいのように、いちごはあかりに言葉をかけました。
実際にいちごがあかりに送った言葉を確認してみましょう。

何でも聞くよ。何でも!」 
「自分だけの光……。小さくたって私にも自分だけの光があるって、
 星宮先輩に言ってもらったのに、私、輝けないんです。
 何度も跳んで、数えきれないくらい跳んだのに、
 一度もポーズ、決められなくて、どうやってもできなくて、分からなくて、
 多分分かっちゃったのは、私にはアイドルの才能がないってことなのかも。
 私には、自分だけの光なんて……」
「来て」 (中略)

「まぶしいね」
「はい」
「雲一つないね。夏真っ盛りの空」
「はい」
「でもね、雲がなくても星はある」
「えっ?」
「昼間だって、まぶしい夏だって、星は消えないんだよ」
「青空の、向こうの星……」
「うん! 輝きが見えないだけ。あかりちゃんもそうだよ!」
「えっ?」
「例えばそのテーピングだって、疲れてるその顔だって、
 私には輝いて見えるよ。
 一人で頑張って頑張って、苦しい思いが続いてて、
 あかりちゃんには自分の光が見えなくなっているだけ。
 光は消えてないよ。頑張ってるあかりちゃんはすっごくまぶしいもん。
 どれだけまぶしいか、私がちゃんと見ててあげる

――輝きに磨きをかけるのは、あかりちゃんにしかできない。
 でも、見ててあげることはできるよね。 (中略)

「じゃああかりちゃん、やってみて!」
「はい!」
――ダメ、ダメだ……!
「うん! いいね!」
「えっ?」
姿勢はもっと安定させないといけないけど、
 ジャンプの高さは、毎回同じくらいになってるよ
「高さが……」
「あとは一番高いところで、タイミングよくポーズを決める!」
「はい!」 (中略)

「輝いていても、それが自分じゃ分からなくなっちゃうことがあるんだよ。
 きっと誰にでも。ちょっとずつだけど、あかりちゃんは成長してる。味方だよ。
 私はもちろん、擦り傷も、一人で苦しんできた時間も、何もかも、あかりちゃんの味方」
「はい!」 (第97話)

いちごの言葉を確認すると、「何でも聞くよ」、「私がちゃんと見ててあげる」があおい、
「ちょっとずつだけど、あかりちゃんは成長してる」が美月、
「私には輝いて見えるよ」があすかに近いのではないでしょうか。

もう少し噛み砕くと、「私が傍にいる、聞いてあげる」という親友としての告白があおい、
「あなたはこういうことができるようになった」という先輩としての承認が美月、
「あなたは確かにアイドルとして輝いているよ」というファンとしての応援があすかの、
それぞれの言葉を想起させるものなのになっています。
いちごの言葉は、あおいの手紙の内容だけでなくて、
彼女のアイドル活動における経験を全て受けて、紡がれたものと言えます。

あおいの手紙は、いちごが言葉を固める一つのきっかけであり、
必ずしも全てをそこから引き出したわけではなかったのではないでしょうか。

まとめると、いちごの言葉の中には、三つの言葉たちを見出すことができるでしょう。
すなわち、アイドルを支えるものとしての、傍にいる「親友の言葉」(第28話、第97話)と、
憧れの「先輩の言葉」(第16話等)、そして応援してくれる「ファンの言葉」(第4話、第32話)です。
いちごがあかりに送ったのは、この三つを織り交ぜた、
いちご自身を支えてきた「言葉たち」でした。



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   あこがれは「最初の」道しるべということ (第九十五話)


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