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まだ「いっしょ」でない少女たち (まな『THE IDOLM@STER (3)』)

2014.08.23 09:44|アイドルマスター
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(2014/08/04)
まな:漫画 高橋龍也:脚本 BNGI/PROJECT iM@S:原作

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今回は、先日発売を迎えた一迅社の『THE IDOLM@STER (3)』を考えていきます。
アニメ第十三話の直後の各アイドルの活動を補完していく本作品。
第三巻の特典は、劇場版のストーリーを補完する小冊子でした。
このうちの、劇場版の前夜を描いた、劇場特典でもあった「signs」の方ではなく、
合宿の光景を掘り下げた「longing」の方に注目します。
論じていくのは、ここでの明らかな、765組とダンサー組の対照性についてです。
もしよろしければ、小冊子を片手にお付き合いいただければ幸いです。

それでは、「longing」を読み込んでいきましょう。
「longing」においては、練習後のダンサー組の描き方が、765組とは見事に対照的でした。
すなわち、765組についてはそこで横の関係が強調されていたのに対し、
ダンサー組についてはそれぞれの765組との関係が主に強調されていたのです。

それぞれについて、順に見ていくことにしましょう。

まず、「longing」で新たに描かれたダンサー組の姿というのは、
(彼女たちの趣味等を絡めた)765組との「それぞれの」関わりが主でした。
私にとって特に印象深かったのは、次の杏奈と亜美真美の場面です。

「ねぇねぇ! 一緒にやろっ?」

「うわ! 何その装備! 超レアじゃん!」
「…宮殿何度もクリアすれば…たまに出るよ」
「うあうあ~! 何そのダメージ!」
「なにげに回避もチョーうまくない?」 (71)


劇場版では、百合子が本を読んでいる姿は描かれていたのですが、
杏奈がゲームをする姿というのは描かれていなかった覚えがあります。
それゆえ、さすがに合宿にはゲームを持っていかなかったのだろうと考えていたのですが、
実はPSPを持って行っていたようです。
劇場版を見たときの考えが覆されたので、なるほどと唸ることになりました。

それはともかく、ダンサー組については、このような765組との絡みが主に描かれていました。
対して、ダンサー組の面々が、練習外で一緒に楽しげに過ごす光景というのは、
いくらでも描けそうなのにあまり描いていません。
この辺り、休憩中だろうが横で繋がって、
「いっしょに」わいわいやっている765組とは対照的に描かれていると思います。
小冊子で追加された次の場面は、765組の繋がりを改めて示すものでした。

「カブトゲットォー!」
「バナナトラップ大成功ー! ゆうべ仕掛けておいたんだ~」
「へぇ~そんなのよく知ってるね~」
「虫なんて獲って嬉しいの? まったく子供じゃあるまいし」
「あれ? ひょっとしていおりん 虫苦手?」
「好きなわけないでしょ そんなの
 ちょ ちょっと近づけないでよ…」

「うぎゃあぁー!」 (60-61)


ここで登場しているのは、亜美、真美、やよい、伊織だけではありますが、
このように休憩時間に「いっしょに」いる姿が、劇場版と同様に強調されています。

これに対して、ダンサー組がともにいる場面というのは、
劇場版中で既にそうではありましたが、どこか気まずいものになってしまっています。
小冊子において追加された入浴シーンに注目してみましょう。

「はぁ~ これで まだ 初日なんや……」
「想像以上だったね…」
「私…ついていけないかも」
「…杏奈も」

「みんな何言ってるの? これがプロなのよ…?」
「………」 (55)


この対比は、特典小冊子のなかなか興味深い部分だと思います。
765組は「いっしょに」過ごし、ダンサー組は「それぞれに」過ごす。
これは、意識的かどうかはともかく、かなり特徴的であると言えます。
劇場版についても、この観点から読めるかも知れません。

つまり、「それぞれに」過ごしていたML組が、
そして、物語の後に「それぞれに」活動していくことになるであろう7人が、
アリーナ直前には「いっしょに」活動していく、そのプロセスを描いたものとしての劇場版です。
小冊子の中で「それぞれに」過ごすダンサー組を見て思い出されるのは、
可奈も含めて、全員で「いっしょに」アリーナという大舞台を乗り越えようと決意した、
あの空っぽのステージでの場面ではなかったでしょうか。


「それぞれに」から「いっしょに」へ。


合宿で「いっしょに」過ごす765組に対して、「それぞれに」過ごすダンサー組の姿は、
劇場版におけるこの変化を浮き彫りにしていると思います。
まだ「いっしょ」でない少女たちの姿の向こうに、
彼女たちが「いっしょに」活動する姿を見つけることができるのです。



○関連記事(劇場版関係)

  みんなで「いっしょに」輝きの向こう側へ
  自分の道を歩む主体としてのダンサー組 ――765アイドルの「非関与」から


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テーマ:アイドルマスター
ジャンル:アニメ・コミック

美月にいちごと挑むのが、セイラである理由 (アイカツ!第92話考察)

2014.08.03 16:16|アイカツ!
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今回は、『アイカツ!』第92話について考えてみたいと思います。
『アイカツ!』第92話では、冒頭の電話のシーンから、
そばにいないあおいと蘭と、そばにいるセイラを対比的に描き出すことにより、
いちごとともに美月たちを9月までに越えるという目標を述べるのが、
あおいと蘭ではなく、セイラであったということを非常に強調しています。

「ツアーの間、ずっと考えていることがあるんだけど」
「何?」
「美月さんに言われたの」

「いちごはどう思う? アイカツの未来」
「考えたことなかったです」
「じゃあこの夏の間、考えてみて」
「私もいっしょに考える。アイカツの未来。二人で考えよう」
「うん!」

「アイカツの未来。ツアーの間、ずっと考えてるけど、まだ答えが見つからない。
 でもね、明日、最後のステージが終わるまでに、答えを見つけたいと思ってるんだ」
「私も考えてみる。ううん、考えてみたい」 (第92話)


この場面で、セイラが電話中に部屋に入ってくることにより、
いちごのそばにいて、「アイカツの未来」についていちごと第一にいっしょに考えるのが、
あおいや蘭ではなくて、セイラであることが際立っているのです。
実際に、いちごはセイラとともに、WMを越えるという答えに至り、宣言することになります。

いちごとともにWMを越えると宣言するのがあおいと蘭ではなく、
セイラであったのは何故かということは、考えるべき問題であり得ます。
なぜならソレイユも、いちごとセイラと同様に、第88話でWMに負けているため、
あおいと蘭がいちごとともに宣言するのでも構わなかったはずだからです。

それなのに、いちごとともにWMを越えると宣言するのはセイラであり、
しかも第92話はその事実を前述のように強調していると捉えられます。
何故、あおいと蘭ではなく、セイラであったのか。
この問いは、何故八人の中にあおいと蘭は選ばれなかったかという問いに関連して、
アイカツ8の物語における大きな問いとして現れていると思います。
というわけで、今回はこの問いについての私見を以下で論じていきます。

けだし、いちごとともに宣言するのがセイラであったのは、
いちごがそう宣言するに足るアイドルに変わる契機の一つがセイラであったためです。
つまり、いちごが、美月と一緒にアイカツしたいというだけではなく、
美月を越えたいと言うだけの「対抗意識」を得たのは、セイラとの関係においてと言えるのです。

すなわち、いちごは元々、決して勝敗に無頓着ではないものの、誰かとの勝負において、
それ以上にその人と一緒にアイカツをしているという意識が強かったんですよね。
相手に勝ちたいという明確な対抗意識を燃やすタイプであったわけではありません。
二年目になって、それをはっきりと意識させたのがセイラであったのではないでしょうか。

第45話におけるいちごの目標は、また美月と一緒にアイカツをすることでした。
また、第53話ではセイラに負けたとき、「負けちゃった」で済ませています。
第82話や第88話のような、最近の美月との対峙の際とは異なり、
悔しがっているようには見えないことが重要です。
この時点のいちごには明確な対抗意識は見出だせません。
彼女は勝敗を重視しないわけではないですが、
少なくとも相手を越えたいというような性質でなかったのです。

そういういちごが、美月を越えたいと言ったのは、
第一にはマスカレードを越えると宣言した美月に触発されたためでしょう。
しかし、そういういちごの対抗意識の基礎は、
既にセイラとの関わりの中で新たに形成されていたと考えられます。
それは、あなたがドならという、幾度も繰り返されたやり取りに明らかです。

結論として、いちごの美月を越えるという宣言は、
セイラというライバルとの関わりの中で対抗意識が構築された上にあったものと考えられます。

それゆえに、今回いちごとともにそう述べるのはあおいや蘭ではなく、
セイラに他ならないのであり、またそのことが強調されているのです。



○関連記事

   似て非なるライバルの二人 (第五十三話)
   誰かの手を引く私は、誰かに手を引かれた私 (第八十九話)


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